Solana(SOL)は75ドル近辺で50日移動平均線を維持しているものの、市場では目先の反発よりも下押しリスクを警戒する見方が優勢だ。日足ではデッドクロスが意識されており、予測市場でも40ドルまで下落するシナリオに強めの織り込みが入っている。
11日(現地時間)、ブロックチェーンメディアのDecriptによると、Solanaは75.06ドルで前日比1.22%安だった。予測市場のMyriadでは、40ドルまで下落する確率が69%、160ドルまで上昇する確率が31%と見込まれている。
市場の焦点はテクニカル面にある。日足チャートでは弱気シグナルとされるデッドクロス局面が意識されており、価格は直近で90ドル近辺まで上昇した後に反落し、50日指数移動平均線近辺まで水準を切り下げた。足元は当面のサポートとして機能し得る水準だが、ここから直ちにトレンド転換を見込むのは早計との見方が出ている。
ビットコインとイーサリアムの軟調推移も重荷となっている。ビットコインは6万2000ドルのサポートと6万7000ドルのレジスタンスの間で方向感を欠き、イーサリアムも上値抵抗を突破できず、1825~1850ドルのレンジまで押し戻された。主要暗号資産の勢いが鈍ければ、アルトコイン全体の戻り余地も限られやすい。Solanaの時価総額は430億ドル(約6兆4500億円)規模という。
チャート上の分岐点も比較的明確だ。Solanaが日足ベースで77.50ドルを回復すれば、50日線の維持が確認され、8月高値と200日指数移動平均線が位置する85ドル近辺を試す展開も視野に入る。一方、72ドルを割り込めば、70.58ドルを経て、7月初旬の安値圏である65ドル近辺まで下値余地が広がる可能性がある。
もっとも、現時点で方向感が明確になったわけではない。相対力指数(RSI)は50.5と中立圏にとどまり、トレンドの強弱を示す平均方向性指数(ADX)も11.9と低水準だ。Decriptは、Solanaについて下落トレンドの中の戻りに近く、200日線を上回るまでは明確なトレンド転換シグナルとは見なしにくいと指摘した。
市場参加者が注視する材料は、ネットワークのアップグレードとトークノミクスの再編だ。まず「Alpenglow」のコンセンサスアップグレードは、取引確定時間を100~150ミリ秒水準まで短縮することを目標としており、現在はコミュニティのバリデーターによるテスト段階に入っている。メインネットへの適用目標は8月だが、正式な日程はまだ固まっていない。市場ではリリースを見据えた動きもある一方、実装まではチャート主導の値動きが続くとの見方もある。
供給縮小に関する提案も浮上している。バリデーターは「SGP-0003」の推進に近づいており、この中には2つの変更案が含まれる。「SIMD-0553」はリソースベース手数料を導入し、1日当たりのSOL焼却量を現在の約650SOLから7500~9000SOLへと10倍超に増やす内容だ。「SIMD-0550」は年間のディスインフレ速度を30%に引き上げ、インフレ率下限1.5%への到達時期を2032年から2029年へ前倒しする案となっている。
この提案には、Helius、Jupiter、Drift、Solana Compassが支持を表明した。供給面の圧力は短期のチャートには直ちに表れにくいものの、市場では中期的な材料として関心が高まっている。
短期的には50日線を守れるかどうか、中期的には200日線を回復できるかどうかが焦点となる。現状のSolanaは50日線近辺を維持しているが、デッドクロス警戒はなお残る。強気シナリオでは、74.73~75.71ドルのレンジを維持した上で77.50ドルを回復できるかが起点となる。今後は、アップグレード日程の確定や供給縮小案の進展が、実際の値動きにどこまで影響を与えるかが次の注目点となりそうだ。