10年以上動きのなかったビットコインの休眠ウォレット4件から、直近48時間で計114.39BTCの移動が確認された。いずれも2014年初頭に作成されたウォレットで、市場では長期保有者の動向を示すシグナルとして注目が集まっている。
ブロックチェーンメディアのU.Todayが11日(現地時間)に報じたところによると、今回動いた資金はすべて2014年初頭に作成されたウォレット由来で、移動時点の利益率は最大7746%に達したという。
Galaxy Researchは11日、2014年1〜2月に作成された3件のウォレットで、連続したビットコインブロック上で順次移動が確認されたと集計した。
3件が移動した数量はそれぞれ27.85BTC、26.81BTC、32.77BTCで、合計87.43BTC。移動時点の価値ベースでは558万ドル規模となる。
これに先立つ10日にも、同時期の別ウォレットから26.96BTCが移動した。これにより、同一グループとみられる2014年のウォレット4件から、48時間以内に計114.39BTCが動いた計算になる。
さらに6日には、2011年作成のウォレットから49.97BTCが移動した事例も確認された。8月初旬の休眠資金の移動量は、すでに7月の月間合計を上回ったという。
今回の送金には共通点もある。旧ウォレット内のビットコインは、P2SH対応の新たなウォレットに移されていた。
対象となったコインは、複数の未特定アドレスを経由して流入した後、長期間保管されていた。今回は新規のマルチシグウォレットへ移転したとされる。
利益率も極めて高い。2014年初頭時点で、これらウォレットの平均取得単価は1BTC当たり814ドル水準だった。
このうち、12年半にわたって動きのなかった27.85BTCを保有していたあるアドレスでは、利益額が176万ドル、利益率が7746%に達したと集計された。小規模な投資が数百万ドル規模の資産に膨らんだ形だ。
もっとも、市場では今回の移動を直ちに大きなショックとみるのは難しいとの見方が出ている。移動量が114BTC前後にとどまり、世界のビットコイン市場の流動性と比べれば限定的だからだ。
この規模だけで現在の価格帯を崩したり、取引所の板を圧迫したりするのは難しいとの見方がある。
一方で、警戒シグナルと受け止める向きもある。過去には、古参保有者の活動が直後の急騰よりも、むしろ価格下落に先行して現れたケースが少なくなかったためだ。
リスクは今回の数量そのものより、こうした動きがトレンド化する可能性にあるとの指摘もある。長期保有者が本格的に利益確定に動けば、局所的な売り圧力が強まる可能性がある。上昇基調が続く局面でも、休眠資金が一気に市場へ流入すれば、相場の勢いが鈍る恐れがある。
市場参加者は、8月に入って増加している休眠ビットコインの移動がさらに広がるか注視している。