TeslaのModel 3 写真=Reve AI

Teslaが、カリフォルニア州のEV購入支援制度「MyFirstEV」で割り当てられたリベート枠を、制度開始から5日で消化した。EV専門メディアのElectrekが10日(現地時間)に報じた。

Tesla購入者向けの割引は3日に始まり、8日までに割当分がすべてなくなったという。

MyFirstEVは今月始まった制度で、カリフォルニア州政府が1億3550万ドル(約203億円)を拠出する。これに参加自動車メーカーが同額を上乗せする仕組みで、総額は約2億7100万ドル(約407億円)に上る。

ギャビン・ニューサム知事室は先週、制度の詳細を明らかにした。初めてEVを購入する人が5万ドル未満の新車を買う場合は最大3500ドル(約52万5000円)、2万5000ドル未満の中古車では最大1750ドル(約26万2500円)が、購入時にその場で値引きされる。所得要件は設けず、別途申請や承認待ちも不要としている。

財源はおよそ13社の自動車メーカーに配分される見通しだ。メーカー拠出分を除く州資金は、各社に約900万ドル(約13億5000万円)ずつ割り当てられるとみられる。

参加時期はメーカーごとに異なる。Tesla、Hyundai、Lucidが先行し、Ford、Rivian、Chevrolet、Kiaは8月後半、Toyota、Honda、Subaruは9月から加わる予定だ。

Tesla向けの枠は、開始から3日で約半分が使われ、8日までに残りも消化された。Tesla車に充てられた州資金とメーカー拠出分を合わせたリベート総額は、約1800万ドル(約27億円)と推計されている。

もっとも、支援対象はTeslaの全車種ではない。カリフォルニア州は、州内に本社を置き、EVのみを生産するメーカーに限って5万ドルの価格上限を適用しない扱いとしている。

この条件はRivianとLucidには当てはまる一方、2021年に本社をテキサス州へ移したTeslaは対象外となる。このためTeslaでは、5万ドル未満のModel 3とModel Yの一部仕様のみが支援対象となった。

それでも消化ペースが際立って速かった背景には、カリフォルニア市場での販売規模の大きさがある。カリフォルニア新車ディーラー協会によると、Teslaの2026年4〜6月期の州内登録台数は4万5953台で、前年同期比11.8%増だった。1日平均では約500台に相当する。

Teslaは6月までのカリフォルニア州の無公害車登録の56.7%を占めた。Model Yは上半期だけで5万4327台が登録され、高級コンパクトSUV部門で57.5%のシェアを記録した。

業界では、Teslaがカリフォルニア州で依然として他ブランドを大きく上回るEV販売を維持していることから、今回の早期消化は想定の範囲内との見方が出ている。1日500台規模で対象EVを売るブランドにとって、数千件分のリベート原資では1週間も持たないとの受け止めだ。

Teslaの州内販売は年初から一貫して増えていたわけではない。1〜3月期の登録台数は、連邦政府の7500ドル(約112万5000円)の税額控除終了後に24%急減し、年初来ではなお6.5%減となっている。

一方、4〜6月期は11.8%増と持ち直し、カリフォルニア州のEV市場で過半のシェアを維持した。

MyFirstEVは、リベートを購入時に即時反映するため、消費者にとって値引き効果を実感しやすい制度だ。今後、ほかのブランドの参加が本格化すれば、実際の販売台数や価格条件、車種ごとの適用可否によって、リベート消化のスピードには大きな差が出る可能性がある。

とりわけカリフォルニア州のように特定ブランドへの販売集中が強い市場では、同じ予算規模でも、ブランドごとの恩恵の出方が大きく分かれそうだ。

キーワード

#Tesla #カリフォルニア #EV #EV購入支援 #MyFirstEV #リベート #Model 3 #Model Y
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.