ビットコインは一時6万5000ドルまで買い戻されたものの上昇は続かず、相場は再び失速した。予測市場Myriadでは、8万4000ドルへの上昇よりも5万5000ドルへの下落を見込む向きが強まっている。
The Crypto Basicによると、10日(現地時間)のビットコインは6万5000ドルを付けた後に反落し、短期的な戻りにとどまった。
この日はマクロ環境がリスク資産に追い風となったが、ビットコインには買いが続かなかった。7月の米雇用者数は2万3000人減となり、パンデミック以降で初の純減少となったうえ、市場予想の9万5000人増も下回った。これを受けて米国債利回りは低下したが、ビットコインは50日指数移動平均線(EMA)に到達した後、すぐに押し戻された。
週間ベースでも同様の傾向がみられた。ビットコインは時価総額上位10銘柄の暗号資産の中では比較的底堅く推移したものの、移動平均線の上値抵抗を突破できなかった。
足元の焦点は、50日EMAの回復に失敗したことと、デッドクロスが継続している点にある。ビットコインは前日比1.64%安の6万3900ドル台まで下げ、なお6万4568ドルを下回って推移している。短期移動平均線が長期移動平均線を下回る状態が続いており、中期的な下落基調が崩れていないことを示している。
ほかのテクニカル指標も総じて弱い。相対力指数(RSI)は50前後で推移し、売り買いいずれかへの明確な偏りは見られなかった。平均方向性指数(ADX)は10.6と低く、トレンドの勢いは限定的だった。一方、方向性指標では弱気優勢が示された。ボラティリティの収縮を示すスクイーズ・モメンタム指標は22日連続で点灯しており、大きな値動きが近い可能性を示唆しているが、方向までは示していない。
予測市場では、より慎重な見方が優勢だ。Myriadでは、ビットコインが8万4000ドルまで上昇する可能性より、5万5000ドルまで下落する可能性の方が高く見積もられた。確率は5万5000ドル下落が64.6%、8万4000ドル上昇が35.4%だった。
8月の高値見通しでも同様の傾向が出ている。ビットコインは月初にすでに6万5000ドルを付けているが、そこから一段高となる確率は急低下した。6万7500ドル到達は48%、7万ドルは25%、7万2500ドルは11%、7万5000ドルは5%にとどまった。市場は、8月の上値余地はすでにかなり限られているとみている格好だ。
一方、安値見通しでは急落よりも段階的な調整が意識されている。6万ドルまで下げる可能性は35%だったのに対し、5万5000ドル割れは8%、5万2500ドルは4%にとどまった。市場参加者は、5万5000ドル割れの急落よりも、まずは6万ドル近辺の再テストを警戒していることになる。
今後の注目点は上値と下値の節目だ。上方向では、日足終値ベースで6万4568ドルを回復したうえで、直近の反発を阻んだ移動平均線の抵抗を上抜けし、6万6921ドルを再び試せるかが焦点となる。反対に、6万2216ドルの安値を下抜ければ、より低い安値の形成が確認され、次の下値支持線として6万ドル、その下では5万8000ドルが意識される。