TSMCは7月の売上高が4675億8000万台湾ドルとなり、前年同月比44.7%増だったと発表した。AI向け需要を追い風に先端プロセスの伸びが続いており、同社は2ナノの量産拡大に加え、設備投資も増額する方針を示している。
10日、海外メディアのCryptopolitanなどが報じた。TSMCはNVIDIAやGoogleなど大手テクノロジー企業に半導体を供給しており、同社の月次売上は半導体需要の動向を映す指標の一つとして注目されている。
TSMCは月次売上の公表に際し、増減要因を個別に説明していない。ただ、直近の四半期実績からは需要構造の変化がうかがえる。2026年第2四半期は、高性能コンピューティング(HPC)が売上高の66%を占めた。TSMCはAI関連チップをこの区分に含めている。
シーシー・ウェイ会長は「AI関連需要は引き続き非常に強い」と述べた。TSMCは2026年のドル建て通年売上高成長率の見通しについて、「40%をやや上回る水準」としている。あわせて、2026年の設備投資計画も600億〜640億ドルに引き上げ、工場、製造装置、次世代生産技術への投資を拡大する。
売上構成では先端プロセスの比率が一段と高まっている。2026年第2四半期のウエハー売上高ベースでは、5ナノが33%で最大を占め、3ナノが30%、7ナノが11%で続いた。2ナノは3%だった。7ナノ以下の先端プロセスを合計すると、ウエハー売上高の77%に達した。
ウェンデル・ホアン上席副社長兼最高財務責任者(CFO)は、顧客需要が最新プロセスに集中していると説明した。「第3四半期は、2ナノ技術の急速な量産拡大を含め、先端プロセス技術への強い需要が事業を支える」と述べた。
2026年第3四半期の業績見通しも、この基調の継続を示している。売上高は446億〜458億ドルを見込む。為替前提は1ドル=32台湾ドル。売上総利益率は65〜67%、営業利益率は56〜58%をそれぞれ見込んでいる。
足元での売上構成に占める2ナノの比率はまだ小さいものの、TSMCは量産拡大の方針を明確にした。先端プロセスが今後の成長をどこまで押し上げるかが、次の焦点となる。