AIエージェント関連プロジェクトのElizaOS。トークンと切り離して開発を継続する方針を示した。写真=Reve AI

AIエージェント関連プロジェクトとして注目を集めたElizaOS(ELIZAOS)トークンが急落し、過去最安値を更新した。開発元のEliza Labsがトークン支援の打ち切りと財団運営の整理を表明したことを受けたもので、今後は暗号資産と切り離した形でオープンソース開発を続ける。

Cointelegraphが6日(現地時間)に報じたところによると、Shaw Walters氏が率いるEliza Labsは、Eliza財団の運営を整理し、トークンの支援を停止すると公表した。今後のElizaOSの開発は、暗号資産を介さず継続する方針だ。

発表を受けて相場は下落した。CoinGeckoによれば、ElizaOSトークンは24時間で約19%下落し、0.000284ドルまで売られて過去最安値を更新した。記事執筆時点では0.000285ドル前後で推移し、時価総額は約210万ドル(約3億1500万円)に縮小している。

Walters氏はトークンの終了を明言した。「トークンは死んだ。完全に」と述べ、自身は当該トークンを保有しておらず、支持もしないと説明した。一方で、オープンソースプロジェクトとしてのElizaOSの開発は、トークンや財団とは切り離して進めるとしている。

ElizaOSは、AIエージェントブームを象徴するプロジェクトの1つとみなされてきた。旧名称はAI16Zで、CoinGeckoベースでは2025年1月に時価総額が25億ドル(約3750億円)まで拡大した。AIとブロックチェーンを組み合わせた次世代プロジェクトとして注目を集めたが、今回の決定により、トークンを軸としたモデルには事実上終止符が打たれる格好となった。

財団整理の背景には、トークン保有者との法的紛争がある。Walters氏は、Eliza LabsがBerwick Lawの代理するトークン保有者グループと非公開の和解で合意し、残余資産を引き渡すと明らかにした。訴訟については「ばかげている」としながらも、長期の法廷闘争を続けるだけの資金がプロジェクト側に残っていなかったと説明した。

訴訟は4月に提起された。原告側はEliza LabsとWalters氏らに対し、虚偽広告、欺瞞的慣行、過失による虚偽表示、不当利得などを主張していた。裁判所記録によれば、指名原告の請求は7月8日に当事者合意で却下され、集団訴訟に関する請求は再提起可能な形で整理された。

トークン価格を下支えする手段も事実上なくなる。Walters氏は、トークンの買い戻しに充てる資金はすでになく、財団も終了するため、今後は需給調整を含む市場介入策は取らないと述べた。

また、Elizaに関連する新たなトークン発行も認めない方針を示した。Walters氏は「知的財産権は私が保有しているので、最初からやり直す」としたうえで、「二度とトークンをElizaに近づけない」と強調した。

ElizaOSは、AIエージェントの構築・管理向けオープンソースフレームワークだ。2024年10月にai16zとして立ち上がり、当初は自律投資家の開発を目標に、7万5000ドル(約1125万円)規模の資金調達からスタートした。その後、Andreessen Horowitz(a16z)とのブランド混同のおそれが指摘され、2025年1月にElizaOSへ改称し、トークンも移行手続きを進めた。

業界では、ElizaOSの今後は、トークンなしでも開発者と利用者を呼び込めるかどうかにかかっているとの見方が出ている。財団運営の終了、買い戻し停止、市場介入策の打ち切りが重なる中、ElizaOSは暗号資産プロジェクトの従来モデルから離れ、ソフトウェア中心のエコシステムへ移行する局面を迎えている。

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