DDR5の値上がりはメモリ単体にとどまらず、ノートPCやデスクトップPCの価格構成にも影響を広げている。写真=Shutterstock

DDR5メモリの価格急騰が、PCやノートPCの販売価格、搭載仕様にまで波及している。SSDやGPUも値上がり傾向にあり、PCメーカーと消費者の双方で負担が増している。

TechRadarが16日付で報じたところによると、ドイツ小売市場におけるDDR5の価格指数は、2025年7月比で最大544%上昇した。約20製品を追跡した集計では、8月時点で486%高、6月時点でも419%高となっており、足元で上昇ペースが一段と強まっているという。

米国市場でも上昇は続く。DDR5-5600の32GB製品は現在409ドル前後で推移し、以前の最安値だった72ドルと比べて5.5倍超に跳ね上がった。ゲーミングPCで事実上の標準とされてきた32GB構成も、消費者にとって無視できない負担になっている。

一方、16GBを選べば約200ドルを抑えられるため、大容量よりも低容量のメモリを選ぶ動きが広がる可能性があるとの見方もある。

メモリ高の影響は完成品にも及び始めた。Dellは米国で「XPS 13」の開始価格を699ドルに据え置いたが、同価格帯の新たなエントリーモデルではストレージ容量を従来の512GBから256GBに引き下げた。

従来の8GBメモリ・512GBストレージ構成のモデルは799ドルで、従来より100ドル高い。16GBメモリ・512GBストレージ搭載モデルも999ドルと、同じく100ドル上昇した。表面上は開始価格を維持していても、実際に購入できる仕様でみれば実質的な値上げといえる。

部品コストの上昇はメモリだけにとどまらない。SSDとGPUも上昇基調にあり、自作PCや既存システムのアップグレードにかかる費用は全体として膨らんでいる。メーカー側も、部材高を製品価格にどこまで転嫁するか難しい判断を迫られている。

実際、Dellは最近公開した「14S」ノートPCについて、価格をまだ明らかにしていない。メモリ供給の逼迫と部品コストの上昇が、新製品の価格設定にも影響している可能性がある。

市場では、現在のメモリ高が短期では収まりにくいとの見方が出ている。一部では、2026年後半に価格負担が一段と強まり、この流れが続けば2027年のPC市場も厳しい局面が続くとの観測もある。

DDR5の急騰は、単なる部品高にとどまらず、完成品の値上げや仕様見直しにつながり始めている。メモリ供給が安定しない限り、PCやノートPCの購入負担は当面続きそうだ。

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