Googleの画像生成AI「Nano Banana 2」 写真=Googleブログ

Googleの画像生成AI「Nano Banana 2」を巡り、リリース初期に比べて生成品質が落ちたとの声がユーザーの間で広がっている。米TechRadarが5日付で報じた。比較検証ではChatGPTの優位性を指摘する一方、品質変化の要因としては画像モデルそのものではなく、プロンプトを解釈する側の変更を挙げる見方も出ている。

TechRadarによると、オンラインコミュニティのRedditでは、Nano Banana 2が初期の頃より質の低い画像を出力するとの投稿が相次いでいる。あるユーザーは「最近の生成画像は平板なものが多い」と指摘し、プロンプトをより具体的にしても改善しないと訴えた。

こうした不満は最近になって突然浮上したものではない。Redditでは5月ごろから、Nano Banana 2の品質が以前より後退したとする投稿が見られていた。直接的な根拠とまでは言えないものの、時間の経過とともに変化を感じていたユーザーがいたことはうかがえる。

Googleは7月初め、新たな画像モデル「Nano Banana 2 Lite」を公開した。その後、Nano Banana 2をGoogle Earthに統合したが、悪用への懸念が浮上し、関連機能の1つを一時停止した経緯がある。ただ、これらの対応が既存の画像モデル自体の変更に直結したことを示す材料は確認されていない。

一因として取り沙汰されているのが、プロンプトを解釈するテキストモデル側の変更だ。画像生成モデルが同じでも、前段で指示文をどう読み取り、どう処理するかが変われば、出力結果は大きく変わり得る。Geminiの最近の更新が画像モデルそのものではなく、モデルの選択や組み合わせに関わるものだった点も、この見方と整合するとされる。

TechRadarは、体感的な性能低下を確かめるため、3つのシーンでChatGPTと比較した。1つ目は、空を見上げる構図の上空をドラゴンが飛ぶ場面。評価では、ChatGPTの生成画像は写真のような自然さと説得力がある一方、Geminiの結果は「AIが生成した画像」という印象が強かったという。

2つ目は、カフェでコーヒーを飲みながら会話する50代の男女の場面だ。Geminiの画像には人物描写や反射表現に不自然さがあり、顔にも違和感が残った。これに対しChatGPTは、細部の描写こそ比較的シンプルだったものの、全体として不自然な要素が少なかったと評価された。

3つ目は英国式の朝食の画像だった。食感表現や皿の構成は両モデルとも良好だったが、Geminiの出力ではメニュー表の文字が実在する単語に見えないという問題が出た。差は前の2例ほど大きくないものの、総合的な完成度ではChatGPTが上回ったとされた。

TechRadarは、Nano Banana 2の性能が実際に低下したというより、ChatGPTの画像生成能力がこの数カ月で大きく向上した可能性を重視している。OpenAIが生成性能を引き上げる一方、Nano Banana 2が従来水準にとどまっているなら、相対的に見劣りして見える可能性があるためだ。なお、生成速度ではGeminiがChatGPTを上回った。

今回の議論は、Googleの画像モデル自体に性能低下があったのかという点にとどまらない。Geminiのプロンプト解釈の仕組みや、競合サービスの進化の速さによっても、ユーザーが体感する画質は変わり得る。AI画像生成の評価が絶対値ではなく、競争環境や利用者の期待値の変化によって左右されることを示す事例と言えそうだ。

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