Clarity法案を巡る上院審議は難航している。画像=Reve AI

米上院で審議が続く暗号資産市場構造法案「Clarity法案」を巡り、超党派協議でまとめた倫理条項案の検討がホワイトハウスで進んでいる。週末採決に向けてはなお可能性が残るものの、上院の休会入りが迫るなか、合意形成と日程確保が大きな焦点となっている。

5日付のBlockchain系メディアBitcoin Magazineによると、上院の超党派交渉チームが取りまとめた最新の倫理条項案は先週ホワイトハウスに送られ、現在は内部で精査が進められている。

トム・ティリス上院議員は、ホワイトハウス側と実務レベルの協議を続けていると明らかにした。文案の一部条項について検討が進んでいるといい、民主党と調整してきた倫理関連の文言について、今回の詰めが採決の成否を左右するとの認識を示した。

一方、上院指導部の日程はなお流動的だ。ジョン・スーン上院院内総務は5日午後の時点で、同法案に関する終結動議を提出しなかった。休会前の限られた時間の中で、交渉チームは残る争点の調整を急いでいる。スーン院内総務は休会前の採決に期待を示しているが、共和・民主両党の実務陣は直近24時間、争点整理に向けて集中的に協議を続けたとされる。

法案の先行きについては見方が分かれている。大手暗号資産企業や主要金融機関の間では先週、法案成立への期待が高まったが、議会は5週間の休会を前に他法案の処理を優先する構えをみせている。このため、政策上の重要性にもかかわらず、Clarity法案の審議が後ろ倒しになる可能性も指摘されている。

共和党内からは、民主党が法案審議を意図的に引き延ばしているとの不満も出ている。シンシア・ルミス上院議員らは、民主党が故意に審議を遅らせていると主張した。これに対しティリス議員は、採決の可否は上院議員の実際の滞在日程に左右されると説明した。上院が予定通り6日午後にワシントンを離れる場合、現時点で採決の実現は容易ではないとの見方を示した一方、日程が来週までずれ込めば可能性は残ると付け加えた。

議会外からも早期成立を求める声が強まっている。サウスカロライナ州選出の共和党議員、リンゼー・グラム上院議員はX(旧Twitter)への投稿で、法案の早期可決を促した。Clarity法案は、ドナルド・トランプ米大統領が掲げる「デジタル資産のイノベーションを米国内にとどめる」との方針の中核だと強調したうえで、消費者保護や法執行機関の権限強化、業界規制の明確化につながる法案を上院が示すべきだと訴えた。

今後の手続き上の焦点は、終結動議の提出時期にある。上院が6日に終結動議を提出すれば、早ければ週末にも本会議採決に進む可能性がある。逆に来週へ持ち越されれば、休会前成立を狙ううえで事実上の最後の機会となる公算が大きい。ホワイトハウスによる倫理条項案の検討と、上院指導部の日程判断が、Clarity法案の短期的な行方を左右しそうだ。

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