Binanceは、株価連動型のトークン化株「bStocks」10銘柄を現物市場に追加した。対象はASMLやNetflix、Super Micro Computerなどで、上場直後には交換手数料の無料化やメイカー手数料の優遇も実施する。
CoinPostによると、Binanceは5日、現物市場に計10銘柄のbStocksを上場した。新たに加わったのは、Astera Labs、ASML、AST SpaceMobile、Bitmine Immersion Technologies、Coherent、Credo Technology Group、IREN Limited、Netflix、Super Micro Computer、USA Rare Earths。
これらのbStocksはBinanceの現物市場で売買でき、各銘柄では現物向けの取引ボットも利用できる。上場時刻は5日12時(UTC)。
Binanceは上場に合わせ、取引活性化を狙った手数料優遇も導入する。上場後1時間は、bStocksをBitcoin(BTC)やUSDTなど対応資産に交換する際の手数料を無料とする。
加えて、新規上場したbStocks全銘柄を対象に、8月31日23時59分(UTC)までメイカー手数料を無料にする。初期流動性の確保と利用者拡大が狙いとする。
対象企業の株式保有者向けには、現物株を1対1でbStocksに転換できる仕組みも用意した。この転換に追加手数料はかからない。
もっとも、bStocksは一般的な株式投資商品とは性格が異なる。投資家が対象企業の現物株を直接保有するのではなく、株価の値動きに連動するトークン化商品だからだ。
BinanceはbStocksについて、「対象企業の株価に連動するトークン化商品であり、対象企業の株式を直接保有するものではない」と説明している。
このため、保有者はASMLやNetflixなどの株価変動に連動した投資機会を得られる一方、議決権や配当といった株主としての権利は持たない。
今回の上場は、暗号資産取引所が米国株の主要銘柄へのアクセス手段を広げるとともに、現実資産(RWA)のトークン化需要を取り込もうとする動きの一環とみられる。
金融業界では、株式や債券、不動産などの伝統資産をブロックチェーン上で扱う取り組みが広がっている。Binanceも、こうしたトークン化資産市場の拡大をにらみ、商品ラインアップの拡充を進めている格好だ。
一方で、トークン化株を巡っては、現物株との法的な違いや流動性、投資家保護の枠組みが今後の普及を左右するとの見方もある。今回の上場が、暗号資産利用者による伝統的な株式エクスポージャーへの需要をどこまで取り込めるかが注目される。