SpaceXの短期業績ではなく長期成長力に注目すべきだとの見方を示した(写真=Shutterstock)

SpaceX株は、上場後初の決算発表を受けて13.6%下落した。ただ、CNBCのジム・クレイマー氏は、同社を四半期業績で評価するのではなく、数十年単位の成長余地を見極めるべき企業だと位置付けた。

5日(現地時間)のCNBCによると、クレイマー氏は、投資家がSpaceXを通常の上場企業のように四半期決算中心で判断すべきではないと指摘し、長期視点で見るよう促した。

同氏はSpaceXをかつての鉄道投資になぞらえ、「100年銘柄になり得る企業」と評価した。目先の売上高や採算性よりも、世代をまたぐインフラ企業へ成長する可能性に注目すべきだという。

株価下落は、6月の新規株式公開(IPO)後に初めて公表した決算の直後に起きた。四半期売上高は市場予想を上回った一方で、設備投資は大きく膨らんだ。市場は成長率そのものより、大規模投資の重さと将来の収益性を警戒したとみられる。

加えて、株価の重荷となる材料も残る。クレイマー氏は、既存株主が保有する約9億1100万株のロックアップが解除され、短期的に売り圧力が強まる可能性があると指摘した。その上で、こうした短期的な値動きに目を奪われれば、SpaceXの本来の事業価値を見誤る恐れがあると強調した。

クレイマー氏が長期成長に強気な理由として挙げたのが、イーロン・マスク氏の資金調達力と事業拡張力だ。同氏は「マスクがいなければ、SpaceXを絶対に勧めなかった」と述べた上で、「必要な資金はすべて調達できると確信している」と語った。

将来の成長ドライバーとしては、再使用ロケット「Starship」、衛星インターネットサービス「Starlink」、そしてコンピューティングインフラ事業を挙げた。なかでもコンピューティング分野は、足元で市場の関心を集めている。

SpaceXは、自社の宇宙・AIインフラ活用にとどまらず、外部企業向けに計算資源を提供する事業を拡大するとの観測も出ている。AnthropicやGoogleとコンピューティング関連の契約を結んだとされる。

クレイマー氏は、これらの事業は短期間で成果を求める領域ではなく、数年から数十年にわたって成長していく分野だとの見方を示した。「いつかこの株は大きな勝者になり得る」としつつ、「その日がいつ訪れるかは分からない」と述べた。

SpaceXを巡る市場の見方は、当面分かれそうだ。短期的には、上場後初の決算や膨らむ設備投資、大規模なロックアップ解除が重しになる。一方で長期的には、ロケット、衛星通信、コンピューティングインフラを束ねる事業拡張力と、マスク氏の資金調達力が引き続き評価の軸となる。

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