Cardanoの分散化を示す指標「ナカモト係数」が過去最高を更新した。ADA相場も反発し、週次では18.17%上昇した。一方で、残高のあるウォレット数はこの2カ月で7070減少しており、価格回復に比べて投資家の戻りはなお鈍い。開発面の進展も、足元の相場を支える材料として意識されている。
ブロックチェーンメディアのU.Todayが5日(現地時間)に報じたところによると、Cardanoのナカモト係数は16に上昇し、過去最高を更新した。
このデータは、Web3ブロックチェーンの基礎指標を追跡するChainspectが集計したもの。Cardanoのステークプール運営者(SPO)であるリック・マククラッケン氏がX(旧Twitter)で共有し、Cardanoが新たな分散化の節目に達したと伝えた。
ナカモト係数は、特定のブロックチェーンネットワークを実質的に左右するのに必要な最小の独立主体数を示す指標。数値が高いほど、権限が少数に集中していないことを意味する。Chainspectは今回の記録について、利用者にとって検閲耐性の強化につながり、ネットワークが少数ではなく多数の主体に支えられていることを示すとしている。
Cardanoのようなプルーフ・オブ・ステーク(PoS)型ブロックチェーンでは、この指標はステークプールやバリデーター、ブロック生産者を基準に算出される。これに対し、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)型ではマイニングプールが基準となる。一般に、この数値が低いほどネットワークの集中リスクが高いと受け止められる。
ADA相場も反発した。4日には0.199ドルまで上昇し、約1カ月ぶりの高値を付けた。0.19ドルを上回ったのは7月4日以来。週間上昇率は18.17%で、価格は0.1916ドルだった。オンチェーン分析企業Santimentは、ボラティリティの高いアルトコイン市場の中でも、直近7日間のADAの上昇は目立つ動きの一つだと評価した。
ただ、価格の回復とは対照的に、保有者の動向には弱さも残る。Cardanoの残高のあるウォレット数は、2カ月前と比べて7070減少した。Santimentは、価格が反発したにもかかわらず、様子見姿勢だった保有者が本格的には市場に戻っていないとの見方を示している。
価格上昇とウォレット数の減少が同時に進んでいる点は、需給面でも注目される。相対的に強い買いが市場に出た売りを吸収している可能性がある一方、個人投資家の信頼回復は上昇ペースに追いついていないとの見方も出ている。
Cardanoエコシステムの開発進展も、今回の反発要因として挙げられている。Santimentは、Leiosのテストネット開発、Hydraのスケーラビリティ改善、Mithrilのアップグレード、Hythの統合、新たなCatalyst資金支援を根拠に、ADAの反発には実体的な材料があると評価した。分散化の改善とエコシステム拡大が並行して進む中、市場は今回の価格回復が一時的な反発にとどまらず、持続するかどうかを見極めている。