米議会は8月の休会を前に、デジタル資産の市場構造法案「クラリティ法」の最終調整に入った。与野党スタッフは残る争点の整理を急いでおり、上院本会議での採決に持ち込めるかが当面の焦点となる。
8月5日付のU.Todayによると、共和、民主両党のスタッフは、対立点の詰めに向けて協議を重ねた。デジタル資産関連法制を巡っては、妥協案の取りまとめに進展が出る可能性も指摘されている。
今回の協議は、上院の休会入り前に法案を前進させられるかを左右する局面とみられている。与野党スタッフはここ24時間、主要論点の整理に注力してきた。長く上院で議論されてきた同法案では、連邦規制当局の役割分担をどう線引きするかが最大の争点になっている。
協議が再び動き出した背景には、ジョン・トゥーン上院院内総務の判断がある。トゥーン氏は5日午後、法案を巡る討論終結動議の手続きには進まず、与野党協議のための追加時間を確保した。
これにより交渉チームは、法案の前進を阻んできた溝を埋めるための時間をいったん得た格好だ。
上院のデジタル資産小委員会を率いるシンシア・ルミス上院議員は、8月休会前の採決実施になお自信を示した。ルミス氏は「金曜日中に切り上げないかもしれない。週末までずれ込む可能性がある」と述べ、「休会前に採決すべき他の法案とともに、クラリティ法も処理対象になる」との見方を示した。
ルミス氏はまた、民主党と11カ月にわたって協議を続けてきたと説明し、その過程で民主党側の要請を受け、法案は300ページ超増えたと述べた。「クラリティ法は採決されることになると信じている。今こそ各議員の立場を記録に残す時だ」とも語り、超党派協議が長期化している以上、これ以上の先送り余地は大きくないとの認識をにじませた。
もっとも、上院内の反対論が解消したわけではない。ジョシュ・ホーリー上院議員は、現行の上院暗号資産市場構造法案の推進に公然と反対を表明した最初の共和党議員とされる。ホーリー氏は、ミズーリ州の有権者が抱く懸念に歩調を合わせていると明らかにした。
ホーリー氏が問題視しているのは、地域金融への影響だ。ミズーリ州の農業団体や地域社会は、同法案が小規模銀行の負担になり得ると懸念している。超党派協議が続く一方、法案が上院を通過するには、民主党との折り合いに加え、共和党内の異論も抑え込む必要がある。
今後の焦点は大きく2つある。1つは、休会までに与野党が残る争点をどこまで絞り込めるか。もう1つは、仮に協議がまとまっても、本会議採決の段階で十分な賛成票を確保できるかどうかだ。米国のデジタル資産規制の枠組みを左右する法案だけに、今回の協議の帰趨は今後の市場構造立法の行方を占う試金石となりそうだ。