Solanaの検証者は4日、1日当たりのSOL焼却量の拡大と新規発行ペースの抑制を柱とするガバナンス提案「SGP-0003」を、正式採決に向けた次の段階へ進めた。可決されれば、SOLの供給増加ペースが鈍化し、長期的な供給構造に変化をもたらす可能性がある。
ブロックチェーンメディアのDecryptが4日、報じた。SGP-0003は、これまで別々に検討されてきた2つの改善案を一本化した提案だ。
1つ目は、ネットワーク負荷に応じた取引手数料体系を導入し、1日当たりのSOL焼却量を現在の約650SOLから7500〜9000SOL程度へ引き上げる案。2つ目は、年間のディスインフレ率を30%に引き上げ、最終的なインフレ率の下限である1.5%への到達時期を、従来の2032年から2029年へ前倒しする案だ。
両案が同時に実施されれば、SOLの供給増加ペースはさらに鈍化する。焼却は、トークンを回収不能なアドレスへ送ることで流通量から恒久的に除去する仕組みで、新規発行の伸びも抑えられれば、市場に出回る供給を同時に抑制できる。
提案は現在、正式採決に向けた支持集めの段階にある。5日時点で約6300万SOLの支持を集め、ステーキング総量の14.4%以上を確保した。次の段階に進むには、8月18日までに約6516万SOLの支持が必要で、なお約300万SOLの上積みが求められる。
検証者向けガバナンスダッシュボードによると、Helius、Jupiter、Staking Facilities、Drift、OtterSec、Solana Compassを含む計73の検証者が賛同を表明している。
Solanaエコシステムの関係者であるメルト氏はソーシャルメディアで、Solanaのデフレ化と焼却を巡る提案が早期の採決段階に入るとした上で、検証者やSOL保有者が提案を支持するのであれば、今が意思表示のタイミングだとの認識を示した。
もっとも、焼却量の拡大だけでSOLが直ちにデフレ資産になるわけではない。Solanaネットワークでは現在、1日当たり約6万SOLが新規発行されている。今回の提案は、焼却量の増加に加えて新規供給の伸びも抑え、供給抑制効果を高める狙いがある。
市場での価格への織り込みは、現時点では限定的だ。SOLは現在、約74ドルで取引され、時価総額は約430億ドル。一方で、過去の強気相場で付けた最高値293ドルとはなお大きな開きがある。
予測市場では慎重な見方も出ている。Decryptの親会社DASTANが運営する予測市場Myriadでは、SOLが160ドルを回復する前に、先に40ドルまで下落する可能性をトレーダーが約70%と見込んでいる。
市場の関心は、この供給抑制策が実際にガバナンスを通過するかどうか、そして供給減少への期待がSOLの価格や需給にどのような影響を与えるかに集まっている。