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ビットコインは6万4000ドル台を回復したものの上値は重く、株式市場ほど強い反応は見せなかった。米国とイランの緊張緩和観測を背景に原油価格が急落し、リスク資産選好が強まる中、S&P500は最高値を更新した。一方、BTCは主要な上値抵抗線を前に伸び悩んでおり、短期的な方向感を探る展開となっている。

Cointelegraphによると、4日(現地時間)のビットコイン(BTC)はBitstampベースで6万4176ドルまで上昇し、24時間で約1%高となった。

市場では、米国とイランの対立が和らぐとの見方がリスク資産を支えた。とりわけホルムズ海峡を巡る緊張の緩和期待が強まり、原油供給の混乱懸念が後退したことが意識された。

きっかけとなったのは、スコット・ベッセント米財務長官の発言だ。ベッセント長官はCNBCのインタビューで、ホルムズ海峡の再開に向けた合意が「今日か明日にも成立する可能性がある」と述べた。ドナルド・トランプ米大統領も前日、関連協議が進んでいるとした上で、海峡再開は「早ければ明日」にも実現し得るとの見方を示していた。

これを受け、国際原油価格は急落した。WTIとBrentはそれぞれ4.8%、4.6%下落し、7月13日以来の安値水準まで低下した。原油安はインフレ圧力の緩和期待を高め、米株市場の追い風となった。S&P500指数は7713まで上昇し、最高値を更新。米株全体の時価総額も初めて70兆ドルを超えた。

市場参加者の関心は、原油価格の安定が米連邦準備制度理事会(Fed)の政策見通しにどう影響するかにも向かっている。Fed内部では、金利方針を巡る見解の隔たりがなお続いている。

CME FedWatchによると、市場は9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25ポイントの利上げが実施される確率を56.7%織り込んでいる。ブルームバーグのマクロ戦略家マイケル・ボールは、ケビン・ウォッシュFed議長が今後の政策経路について限られたシグナルしか示していないと指摘。今後公表される経済指標に加え、原油や債券市場の動向が政策期待を左右するとの見方を示した。

もっとも、ビットコインの反応は株式市場ほど強くなかった。BTC/USDは6万4000ドル台を回復したが、21日単純移動平均線が位置する6万4388ドル近辺で上値を抑えられた。一方、短期チャートでは50日移動平均線が下値支持として機能し、下落圧力を吸収した。

価格の伸びが限定的な一方で、オンチェーンデータは買い集めの動きを示している。CryptoQuantは、足元のビットコイン市場で「強い蓄積(strong accumulation)」が進んでいると分析した。平均取得価格が6万2000~6万5000ドルの投資家が保有する数量は、供給量の0.7%に当たる約15万5000BTCに達したという。

CryptoQuantは、弱気局面でも大規模な売りより買いが供給を吸収する動きが優勢だったと評価した。価格調整の過程でも投資家の積み増しが続き、現在の価格帯で需要基盤が維持されているとの見立てだ。

今後の焦点は二つある。ホルムズ海峡再開に向けた協議が実際の合意に結び付くかどうか。そして原油安が、Fedの9月利上げ見通しにどのような変化をもたらすかだ。

ビットコインは足元で6万2000~6万5000ドルのレンジに買い需要が確認されている。ただ、6万4388ドル近辺の上値抵抗を明確に突破できなければ、当面はレンジ相場が続く可能性がある。逆にこの水準を上抜ければ、一段高への足掛かりになるとの見方も出ている。

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