Kakao Gamesは8月5日、新たな共同代表体制の下で非中核事業を再編し、新作5本超の投入に経営資源を集中する方針を明らかにした。2026年2Q〜3Qを業績の底と位置付け、4Qからの反転を経て、2027年1Qの黒字転換を目指す。
同日発表した2026年2Qの連結業績は、売上高が750億ウォン、営業損失が230億ウォンだった。売上高は前年同期比35.2%減、前四半期比9.5%減。営業損失は前四半期の255億ウォンから25億ウォン縮小したものの、赤字が続いた。当期純損失は金融費用の増加を背景に570億ウォンとなった。
今回の決算発表は、6月に経営権に関わる取引が完了して以降、会社側が市場に対して初めて正式に説明する場となった。
シン・クォンホCFOは「前四半期は市場との対話に空白が生じたことを重く受け止めている。今後は定期的で予見可能な決算開示を継続する」と述べた。
事業別では、PCゲーム売上高が223億ウォン、モバイルゲーム売上高が527億ウォンだった。PCゲームは前年同期比50.5%増、前四半期比20%減。モバイルゲームは前年同期比47.8%減、前四半期比4.2%減となった。
PCゲームは「PUBG: BATTLEGROUNDS」が繁忙期を過ぎたことに加え、協業コンテンツの不在が影響した。モバイルゲームは既存ライブタイトルの自然減に加え、「R.O.M」のサービス移管が重荷になったという。
一方で、「ウマ娘 プリティーダービー」は4周年イベントの効果で前四半期比増収となった。「オーディン:ヴァルハラ・ライジング」も、5周年アップデート後に主要2アプリ市場で売上高首位を記録した。
営業費用は980億ウォンで、前年同期比21.2%減少した。人件費は開発子会社で発生した一時的な退職関連費用を反映し、392億ウォンと6.2%増えた。
シンCFOは「4Q以降は新作投入の効果が段階的に反映され、売上高の明確な反転が見込める。2027年1Qには黒字転換が可能だとみている」と説明した。
財務体質の改善にも取り組む。経営権に関わる取引の過程で、新株と転換社債の発行により3000億ウォンの資金が流入しており、この一部を借入金の早期返済に充てて金融費用を削減する計画だ。
7月8日には保有する自社株50万株を消却した。同日には、資本準備金を利益剰余金に振り替えるための臨時株主総会開催計画も開示している。
シンCFOは「株主価値を最優先とする経営哲学を市場に明確に示すための措置だ」と述べた。
Kakao Gamesは2026年4Qから2027年1Qにかけて、新作5本以上を投入する。2026年4Qには、Supercatが開発するKファンタジー系モバイルMMORPG「ドッケビの世界」を10月に投入するほか、「Dungeon Arise」も発売する。
また、XL Gamesが自社パブリッシングする「ArcheAge Chronicles」はSteamのアーリーアクセスで公開する。「Dungeon Arise」では外部の人気IPとの協業コンテンツを通じ、初期ユーザー流入の拡大を狙う。
2027年1Qには「オーディンQ:ヴァルキリーズコール」と「God Save Birmingham」を投入する。中でも「オーディンQ」は最重要タイトルと位置付けており、2027年1月の発売を目標に最終調整を進めているという。
イ・シウ共同代表は「新作投入の遅れが繰り返され、市場の信頼を損ねた点を重く受け止めている」と述べた。その上で、「年初にラインアップを再点検し、残っているプロジェクトは大きな修正を伴わず計画通り投入できる段階にある。示した日程は大きく変えずに守る」と語った。
「オーディンQ」については、当初2026年4Q投入も検討したが、完成度と市場環境を踏まえ、2027年1月が最適と判断したとしている。イ共同代表は「『オーディン』を上回る成果を狙うための判断であり、追加の日程調整は考えていない」と強調した。
既存作「オーディン:ヴァルハラ・ライジング」とのカニバリゼーションを懸念する見方に対しては、「『オーディンQ』は競合タイトルではなく、『オーディン』IPの拡張戦略の一環だ」と説明した。
同氏は「『オーディン』がオープンワールドの没入感に軸足を置くのに対し、『オーディンQ』はクォータービューをベースに大規模戦闘と国家対抗戦に焦点を当てる。戦闘方式もターゲット層も異なるため、両タイトルは相互補完の関係になる」と述べた。
このほか、「ArcheAgeS:自由の海峡」と「Chrono Odyssey」は2027年2Qの発売を目標とする。「Guardian Maiden」などについては今後公表する予定だ。
事業再編の方向性について、キム・テファン共同代表は「必要なのは漠然としたビジョンではなく、基本を立て直し、隙のない実行で信頼を回復することだ」と述べ、新たな投資原則を示した。
新規投資やプロジェクト継続の可否は、サンクコストではなく、今後投下する資本の収益性を基準に判断する。非中核かつ非効率な事業は再編し、資源を中核プロジェクトに集中させる方針だ。
組織の拡大は抑制する一方、グローバル共同開発と外注を拡大し、コスト構造の改善も進める。
ゲームポートフォリオは、既存MMORPG IPのグローバル展開、ウェブトゥーンなど外部IPの活用、スポーツ・カジュアルなど大衆向けジャンルの確保という3本柱で拡大する。
キム共同代表は、前日にThe Grim Entertainmentと締結した業務協約にも言及し、「『滅鬼修道伝』の世界観を活用した『ドッケビの世界』を起点に、ウェブトゥーン制作会社との協力基盤を整えた」と説明した。
その上で、「MMORPGを中核として維持しつつ、会社全体の成長をMMORPGだけに依存しない構造にしていく」と述べた。
M&Aについては、実績が確認されたゲーム会社や開発会社の確保を優先し、まずは数百億ウォン規模の案件から段階的に拡大する方針という。
Line Gamesとの関係については、「企業結合を進める計画はなく、その立場にも変化はない」とした一方で、「シナジーを生む協力は、一般的な事業提携の範囲で検討し得る」と述べた。
株主還元の基盤整備も進める。資本準備金の減額によって自社株買いの余力を確保するほか、経営陣は責任経営の意思表示として計5億ウォン規模の自社株を取得する。
従業員には譲渡制限付き株式(RSU)を導入し、経営陣、従業員、株主の利害を一致させる考えだ。
キム共同代表は「業績は底を打ち、4Qからは新作投入による反転を準備している。約束ではなく実行で市場の信頼を回復し、意思決定の最優先基準を企業価値と株主価値に置く」と述べた。