大口の流出増と取引所流入の拡大が同時に進んだ。写真=Shutterstock

Shiba Inu(SHIB)で、大口保有者による取引所外への移転が増える一方、取引所への流入がそれを上回り、残高も積み上がるという相反する動きが出ている。需給面では、売却可能な供給の増加と買い需要の強さが併存している状況だ。

ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、4日(現地時間)時点の直近24時間におけるSHIBの取引所総流出は約4060億枚だった。一方、流入は6030億枚超に達し、取引所フローは約1970億枚の純流入となった。

注目点は、流出量の大きさそのものではなく、資金フローの内訳にある。取引所残高の増加は売却可能な供給の積み上がりを意味し、一般には弱気材料と受け止められやすい。

ただ、取引所外への移転が増える動きは、投資家が即時売却ではなく自己保管を選好している可能性も示す。現状のSHIB市場は、一方向の売りではなく、売買が交錯する局面にあるとみられる。

大口保有者の動きも活発だ。平均出金規模は拡大しており、大口がなお相当量を取引所外へ移していることを示している。U.Todayも「大口保有者は依然として重要な変数だ」と指摘した。

取引所準備金が増える一方で大口出金も同時に進んでいる点は、足元のSHIB市場が単純な売り局面ではない可能性を示唆している。

価格面でも、こうした均衡が表れている。SHIBは7月の安値から急反発し、現在は0.00000500ドル近辺で推移している。先週の上放れ以降、26日と50日の指数移動平均線(EMA)を上回っているが、100日EMAの直下にとどまっている。

この100日EMAは、年初来の上昇局面で何度も上値を抑えてきた主要な抵抗線として意識されてきた。

短期の需給はなお買いがやや優勢とみられる。相対力指数(RSI)は60を上回っているものの過熱圏には入っておらず、買いが短期トレンドを主導しているとの見方がある。

直近の反発局面では、ここ数カ月で最大級の出来高増加も確認された。U.Todayは、今回の上放れについて、過去の反発局面よりも「テクニカル面で信頼性が高い」と伝えている。

オンチェーン指標にも一部改善がみられた。送金アドレス数と受取アドレス数はいずれも小幅に増加し、ネットワーク参加の持ち直しを示す兆しが出ている。変化幅は大きくないものの、足元の値動きがデリバティブ主導の投機だけで形成されたわけではないことを示す材料といえそうだ。

U.Todayは「買い手はまだ市場に残っている」と評価した。

今後の方向性は、取引所に積み上がる追加供給を買いがどの程度吸収できるかに左右される。出来高を伴って100日EMAを上抜ければ、上昇基調が一段と強まる可能性がある。

一方、取引所残高の増加が続くなかで買いが鈍れば、直近の上昇分を維持しにくくなる公算が大きい。

SHIBの足元の値動きは、大口の流出が示す買い集めシグナルと、取引所への再流入がもたらす売却可能供給の増加との間で揺れている。短期的には、100日EMAを上抜けられるかどうかに加え、取引所への流入フローが次の方向性を見極める重要な指標となりそうだ。

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