ビットコイン(BTC)の今サイクルの底入れ時期について、2026年10〜12月が有力だとの見方が強まっている。半減期後のサイクルとオンチェーンデータの双方が年末の底入れを示しているためだ。もっとも、景気悪化や規制強化が進めば、2027年1〜3月に後ずれする可能性もある。
3日付のCryptopolitanによると、オンチェーン分析企業や市場アナリストの間では、今回のサイクルの底打ち時期を2026年10〜12月とみる見方が広がっている。
背景には、今年上半期に続いた暗号資産市場の軟調な値動きがある。世界の暗号資産の時価総額は約2兆1800億ドルまで縮小し、ビットコインは年初来で27%超下落した。足元の価格水準については、過去の高値と比べて底値圏に近づいたとの見方も出ている。
ただ、底入れ時期の見通しには分析機関ごとの差もある。Glassnodeは、7〜9月期から初期の買い集めシグナルが出ているとして、底値形成の可能性を指摘した。
一方、Mudrexは、市場アナリストのアヌパム・ドデチャの分析として、10〜12月を最も有力な底入れ時期に挙げた。この場合の想定レンジは5万〜5万5000ドルとしている。
ビットコインが一時6万ドル近辺まで下落した後に反発した点も注目されている。ただ、アナリストらはこれを底打ち確認のシグナルとはみておらず、押し目買いが相場を支える局面との見方を示した。The Motley Foolも、ビットコインが2022年以降で最も厳しい弱気局面にあるとの認識を示している。
今回の予測の柱となっているのは半減期サイクルだ。ビットコインは過去、半減期から約24〜28カ月後に底値を付けるパターンを繰り返してきた。2024年4月の第4回半減期を起点にすると、底入れ時期は2026年半ばから年末に収れんする。
さらに、2025年10月の高値後に、通常の弱気相場の継続期間とされる12〜15カ月を当てはめても、底値は2026年10〜12月に形成される可能性が高いという。
季節性や過去の事例も同じ方向を示している。ビットコインは2018年末に約3200ドル、2022年末に約1万5500ドルまで下落し、投げ売りを経てトレンドを転換した。
Mudrexは、CryptoQuantやGlassnode、ベンジャミン・コーウェン、PlanBといった主要なオンチェーン分析者も、年末の底値形成を重視していると伝えた。
一方、こうした見通しはマクロ環境の大幅な悪化がないことを前提としている。景気後退の深刻化や規制強化が現実味を帯びれば、底値形成が2027年1〜3月期まで遅れる可能性があるとアナリストはみている。この場合、下落幅の拡大と回復の遅れが同時に起こり得るという。
逆に、現物ETFを通じた機関投資家マネーの流入が想定以上に強く続けば、シナリオは変わり得る。ETF需要が大規模な売り圧力を吸収すれば、過去の弱気相場のような70%超の急落を回避し、底値形成が2026年夏に前倒しされる可能性もある。ただ、アナリストはこれを前例のない例外的なシナリオと位置付けている。
長期的には技術面のリスクも焦点となる。The Motley Foolは、次のサイクルにおける最大級のリスク要因の一つとして量子コンピューティングを挙げた。十分な性能を持つ量子コンピュータが実用化されれば、既存の暗号技術が脅かされる可能性があるためだ。
これに対応する動きとして、ビットコインは今年2月に承認されたBIP-360を通じ、量子耐性技術の導入に向けた最初の段階に入った。業界でも、関連研究や投資拡大の必要性が高まっているという。
現時点では、半減期サイクルを基準に2026年10〜12月を最有力の底入れ時期とみる声が優勢だ。ただ、実際の底打ち時期は、現物ETFを通じた機関投資家需要、マクロ経済の動向、規制環境、量子コンピューティングといった技術要因によって変動する可能性がある。