Bitmine(写真=Shutterstock)

Bitmine Emergent TechnologiesがETHの買い増しを続けている。先週は1万399枚を追加取得し、保有量は579万7813枚に達した。全流通量の約4.8%に相当する規模となり、自社株買いやステーキング運用も並行して進めている。

3日、ブロックチェーンメディアのDecryptoによると、今回の追加購入によってBitmineは、企業によるETH保有で最大規模の地位を維持した。

今回の購入額は約1950万ドル。CoinGeckoベースでETH価格を1,880ドルとすると、同社のETH保有額は約109億ドルとなる。暗号資産のほか、現金や投資資産を含む総保有資産は約113億ドルとしている。BitmineはETH流通量の5%保有を目標に掲げており、達成率は約96%となる。

同社はETHの積み増しと並行して、自社株買いも継続した。既に承認済みの40億ドル規模の自社株買いプログラムに基づき、先週は普通株450万株を取得した。

トム・リー取締役会議長は声明で、2025年6月30日にETH中心の財務戦略へ転換して以降、ETHがNasdaq100指数を月次で大きく上回った翌月に、Bitmine株がETHを上回る場面がしばしば見られたと説明した。そのうえで、経営陣はBitmine株について、依然として投資妙味のある水準にあるとみていると述べた。

自社株買いの規模についても強調した。トム・リー氏は、先週の450万株取得によって普通株の累計買い戻しが1600万株を超えたと説明。さらに、今回の買い戻しプログラムは、ETHやBitcoinなど暗号資産を財務戦略の柱とする企業の中でも最大規模だとした。Bitmineは、2026年7月1日以降、既存の40億ドル枠の下で普通株1610万株を買い戻したとしている。

同社は単なる保有にとどまらず、運用収益の積み上げも狙う。保有ETHの約85%に当たる490万枚は、機関投資家向けステーキングプラットフォーム「Mavan」を通じてステーキングしているという。これにより、年換算で2億4700万ドルのステーキング収益を見込む。ただし、この収益見通しは今後のネットワーク環境や前提条件によって変動する可能性があるとした。

Bitmineの動きは、上場企業のデジタル資産財務戦略がBitcoin中心からETHへ広がる流れを映している。企業がETHを保有してステーキング収益を得る一方、投資家に対しては暗号資産への間接的なエクスポージャーを提供する手法としても注目が集まっている。

同社は年初からETH比率の引き上げを進めてきた。4月には10万1627ETHを取得し、当時として年内最大規模の取引を記録。保有量は500万枚近くまで増えた。6月には暗号資産市場全体が売られる中でも、約2億1400万ドルを投じて12万6971ETHを追加購入した。この際、トム・リー氏は市場の弱さを「表面的」と評価していた。7月にも4900万ドル相当のETHを買い増しし、RobinhoodのEthereumベースのレイヤー2ネットワーク「Robinhood Chain」の初期需要に言及しながら、ETH需要拡大の可能性を指摘した。

もっとも、ETH相場はなお方向感を欠いている。直近30日では約6%上昇したものの、価格は依然として1枚当たり1,880ドル前後で推移。時価総額は約2550億ドルとなっている。Decryptoの親会社Dastanが開発した予測市場「Myriad」では、ETHが3000ドルまで上昇するより先に1500ドルまで下落する可能性の方が高いとみられており、弱気シナリオの確率は75%と示された。

Bitmineの戦略で今後問われるのは、ETH価格の反発に加え、ステーキング収益と自社株買いを組み合わせることで企業価値を押し上げられるかどうかだ。

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