American Bitcoinは3日、2026年4〜6月期(第2四半期)決算を発表し、最終損益が5720万ドルの赤字になったと明らかにした。ビットコイン価格の下落に伴う評価損が響いた。一方で、保有ビットコインは8002枚に増え、採掘量も932枚と四半期ベースで過去最大を記録した。決算発表後、同社株は5%超上昇した。
第2四半期末時点の保有ビットコインは8002枚で、前回公表時点の7021枚から増加した。足元のビットコイン価格で換算した保有額は5億1060万ドル超となる。Bitcoin Treasuriesのデータでは、企業保有ランキングで16位に相当する。
同社株は3日のニューヨーク市場で午後に5%超上昇した。最終赤字となった一方、ビットコイン保有の積み増しと採掘実績の伸びが市場で材料視された格好だ。
損益面では、前年同期の最終利益340万ドルから赤字に転落した。会社側は、ビットコイン価格下落に伴う評価損が主因だと説明している。
一方、採掘事業は伸びた。第2四半期の採掘量は約932枚で、四半期ベースとして過去最大だった。採掘インフラの拡充と生産効率の改善が、保有量の増加につながったとしている。
共同創業者で最高戦略責任者(CSO)のエリック・トランプ氏は、ビットコインに対する長期的な見方は変わらないと強調した。「四半期ごとに持続的な成長を重ね、長期的には米国を代表するビットコイン企業を築くことが目標だ」と述べた。
最高経営責任者(CEO)のマイク・ホ氏も、厳しい市場環境の中でも自社でコントロール可能な領域に注力したと説明した。第2四半期については、逆風下でも過去最大の四半期採掘量を達成し、戦略的なビットコイン準備金を8000枚超まで積み上げたとしたうえで、今後もインフラ面の優位性を高め、バランスシートの改善と1株当たりのビットコイン蓄積を進める方針を示した。
こうした戦略は、足元の上場マイニング企業の一部とは対照的だ。ビットコイン価格の変動拡大に加え、採掘コストや採掘難易度の上昇を受け、AI向けHPCやデータセンター事業へ軸足を移す企業も出ている。
それでもAmerican Bitcoinは、採掘によるビットコインの生産拡大と保有積み増しを引き続き中核戦略に据える。同社は、ドナルド・トランプ米大統領の息子らが主要メンバーとして関与する企業としても知られ、Hut 8の過半数保有子会社でもある。
今回の決算では損益が悪化したものの、市場は保有量の拡大と過去最高の採掘実績に反応した。今後は、ビットコイン価格の動向をにらみながら、採掘中心の戦略で生産拡大と財務の安定を両立できるかが焦点となる。