画像=Krakenの上場廃止に伴う残高整理の流れ

暗号資産取引所のKrakenが、上場廃止した7トークンのユーザー保有残高の自動売却を進めている。ユーザー自身では出金や売却ができない状況で、流動性の乏しい銘柄については想定を下回る価格で換金される可能性がある。

ブロックチェーンメディアのCryptoSlateによると、Krakenは8月3日から8月7日にかけて、上場廃止した7トークンの現物残高を市場環境に応じて自動売却する。

対象はPLANCK、AIR、MICHI、FLY、ANLOG、TERM、STRDの7銘柄。Krakenは7月31日午後2時(UTC)をもってこれら資産の出金を終了し、その後は取引所側で残高を整理する手続きに移行した。

この措置は、レバレッジ取引の強制決済やマージンコールとは異なる。上場廃止後も口座に残った現物資産について、Krakenが売却を行い、その代金をユーザーに反映する最終処理に当たる。

Krakenは4月に7資産の上場廃止を告知し、段階的にサービス提供を終了してきた。5月1日には取引と入金を停止し、約3カ月の猶予期間を経て出金機能も打ち切った。

焦点となるのは、一部トークンの流動性の低さだ。Krakenは告知の中で、対象資産の一部について、取引市場が限られるか、実質的に流動性が乏しい状態にあると説明。自動売却では直近の価格水準を大きく下回って約定するおそれがあり、流動性が十分でなければ売却代金がほとんど残らない、あるいはゼロになる可能性もあるとしている。

もっとも、Krakenは全てのユーザーに損失が発生する、あるいは残高価値が必ずゼロになるとはしていない。実際、対象トークンの一部は取引環境の厳しさが確認されている。CoinGeckoによると、8月2日時点でPLANCKの24時間取引高は一部市場で約591ドルにとどまった。Uniswap V3のBNB Chainプールでも、価格の上下2%以内にある流動性は極めて限られていた。

ただ、これらは特定時点における一部市場の状況を示すデータにすぎない。Krakenが実際の清算でどの取引経路を使うのかは明らかにしていない。

ユーザーが最終的に受け取る金額を事前に見積もるのも難しい。Krakenは、売却代金の表示通貨は市場環境によって変わり得るとしており、事前に金額を保証することはできないとしている。

また、どの取引所や流動性プールを通じて売却するのか、資産ごとの清算順序、適用する手数料やスプレッドについても開示していない。最低残高の基準や少額残余の扱いも示されていない。

今回の措置により、対象トークンの保有者は自ら売却や出金を行う機会を失い、取引所が定めた日程に従って換金手続きが進められることになった。清算期間は8月7日までだが、実際の返金額と支払い通貨は、すべての売却手続きの終了後に確定する見通しだ。市場では、上場廃止後に流動性の低いトークンを保有した場合のリスクを示す事例として注目を集めている。

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