Appleが今秋、投入が遅れていた主要ハードウェアを相次いで発表する可能性が浮上した。候補には、同社初の折りたたみiPhoneのほか、タッチ対応MacBook、次世代Apple TV 4K、HomePod mini 2、スマートホーム向け新機種「HomePad」が挙がっている。
米ITメディアの9to5Macは7月31日(現地時間)、Appleが準備中の新製品候補として、初の折りたたみiPhoneとされる「iPhone Ultra」、新型Apple TV 4K、タッチスクリーン対応のMacBook UltraまたはMacBook Pro、HomePod mini 2、HomePadを挙げた。
注目の中心は、Apple初の折りたたみスマートフォンだ。Samsung Electronicsが2019年に折りたたみスマートフォン市場を切り開いて以降、Apple参入の可能性はたびたび取り沙汰されてきた。
初の折りたたみiPhoneでは、従来の折りたたみ端末で課題とされてきた画面の折り目の目立ちにくさや耐久性の向上に注力したとみられる。新しいヒンジ構造を採用し、折り曲げ部分の痕跡を最小限に抑えつつ、長期使用に耐える設計を目指したとの見方だ。9to5Macは、関連技術が「完成度の高い折りたたみ製品を実現できる水準」に達したと評価している。
Apple TV 4Kも、久々の刷新が見込まれる。現行モデルは2022年秋の発売以降、後継機が投入されていない。当初は2025年の投入が予想されていたが、次世代SiriのAI機能の開発遅延が日程に影響したとされる。足元ではiOS 27でSiriのAI機能の展開が本格化しており、新型Apple TV 4Kも、強化された音声アシスタント体験を前面に打ち出す可能性が高まっている。
スマートホーム分野では、HomePod mini 2とHomePadが焦点となる。HomePod miniは2020年の投入以降、カラーバリエーション追加を除けば大きなハードウェア更新がなかった。次世代モデルのHomePod mini 2では、SiriのAI機能を見据えた新チップの採用に加え、音質改善や新色追加が見込まれている。
同時発表の可能性があるHomePadは、ディスプレイを備えたスマートホームハブだ。一部では「HomePod Touch」とも呼ばれ、Appleがスマートホーム市場拡大の中核デバイスとして開発していると伝えられている。
Macでは、タッチスクリーン対応が最大の変化になりそうだ。Appleはこれまで、Macへのタッチ機能搭載に消極的な姿勢を維持してきた。ただ、iPadでキーボードやトラックパッドの活用が広がる中、MacとiPadの境界は徐々に薄れつつあるとの見方も出ている。
今回候補として挙がっているタッチ対応MacBookは、MacBook UltraまたはMacBook Proのブランドで投入される可能性がある。macOS内でタッチ入力を意識した機能が確認されたとの指摘もあり、Appleが従来の戦略を見直すとの観測につながっている。9to5Macは、macOSにプル・トゥ・リフレッシュやSidecarでの直接タッチ入力、マークアップ機能の拡張など、タッチ操作を見据えた変化が含まれると伝えた。
今回浮上した新製品群に共通するのは、Appleが長期間準備してきた製品群の投入再開という点だ。折りたたみiPhoneは新たなフォームファクターへの挑戦、タッチ対応MacBookはMac体験の変化、HomePadとApple TV 4Kはスマートホーム戦略の強化をそれぞれ示す材料といえる。
もっとも、一部製品では開発スケジュールがなお変動する可能性がある。とりわけSiriのAI機能の完成度が、実際の投入時期や製品体験を左右する主要な変数になるとみられる。
今秋のAppleのハードウェア発表が、単なる新製品追加にとどまらず、iPhone、Mac、スマートホーム全体の戦略転換を示す節目になるかが注目される。