Sonyは、AI需要の拡大でメモリ価格が高騰する中でも、2026年度のPlayStation 5(PS5)販売計画に必要なメモリを確保したと明らかにした。メモリ高による供給混乱への懸念を打ち消し、年末の大型タイトル投入を前に安定供給を維持する考えだ。
Gigazineが1日(現地時間)に報じたところによると、SonyはゲームメディアIGNに対し、「2026年度の販売予測台数を満たすのに必要なメモリは確保している」と説明した。
AIデータセンターの拡大を背景にメモリ需要が急増し、ゲーム機業界でも部材コストの上昇圧力が強まっている。報道によれば、従来型DRAMの契約価格は2024年第3四半期以降、約8倍に上昇した。
こうした中、コンソール各社は価格改定を進めている。XboxとNintendoが販売価格を引き上げたのに続き、Sonyも2026年3月末にPS5、PS5 Pro、PlayStation Portal Remote Playerを値上げした。PS5の販売価格は現在、10万円前後の水準に達している。
ただ、Sonyはメモリ価格の上昇がPS5の生産・販売計画に影響しないとの立場を強調した。2026年度のハード事業の収益計画も変更せず、2025年度並みの水準を維持する方針としている。メモリコストが上昇しても、供給計画と採算目標は据え置く構えだ。
この発言が注目されるのは、大型ゲームタイトルの発売を控えた時期でもあるためだ。とりわけ2026年11月発売予定のGrand Theft Auto VI(GTA6)は、コンソール市場の需要を押し上げる有力タイトルとみられている。
GTA6は発売当初、PC版を伴わずコンソール版が先行投入される見通しとされる。PS4ユーザーの買い替え需要に加え、購入を見送ってきた層の新規需要を刺激する可能性がある。
プラットフォーム事業者にとって、有力タイトルの発売時に十分なハード在庫を確保できるかは重要な課題だ。Sonyは今回のメモリ確保によって、GTA6発売後に見込まれる需要増にも対応可能であることを示した形だ。
一方で、PS5の販売は足元で減速している。2026年第1四半期の販売台数は160万台と、前年同期比で約36%減少した。Sony全体の業績は安定しているものの、コンソール本体の販売伸び率には鈍化がみられる。
市場では、GTA6の投入をきっかけにPS5需要が持ち直すかどうかに関心が集まっている。あわせて、Sonyが確保したメモリが今後の販売拡大局面を十分に支えられるかも注目点となりそうだ。