31日に過去最大の上昇を記録した韓国株式市場で、今週も反発基調が続くかに注目が集まっている。AI投資減速への懸念が和らぐなか、米景気指標や金利動向、半導体需給の正常化が相場の主な変数となりそうだ。
KOSPIは31日、前営業日比1001.89ポイント(17.91%)高の6595.45で取引を終えた。上げ幅、上昇率ともに過去最大だった。
KOSPIは28日から30日までの3営業日で約17%下落していたが、31日の急反発でその下げ幅の86%を埋めた。個別ではSamsung Electronicsが26.81%、SK hynixが29.95%上昇した。
需給面では、海外投資家の買い戻しが目立った。ネクストレードでの取引を含めると、海外投資家は31日に8兆7709億ウォンを買い越し、過去最大規模となった。銘柄別ではSK hynixを3兆5883億ウォン、Samsung Electronicsを2兆1030億ウォン買い付けた。一方、個人投資家は10兆3834億ウォンの売り越しだった。
今回の反発の背景には、AI投資を巡る懸念の後退がある。Microsoft、Meta、Amazonなど米大手テック企業は最近の決算発表で、AIインフラ投資を継続する方針を改めて示した。クラウドやAI関連需要が底堅く、設備投資も高水準を維持していることが、半導体投資サイクルのピークアウト懸念を和らげた。
市場では、7月の急落は企業業績そのものよりも、半導体株への集中、レバレッジ投資の解消、投資家心理の悪化が重なった影響が大きかったとの見方が出ている。KOSPIの12カ月先行EPSや2026年・2027年の利益予想は急落局面でも上昇基調を保った一方、バリュエーションは金融危機時を下回る水準まで低下していた。
金融政策を巡っては、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利を3.50〜3.75%に据え置いた。委員3人が0.25ポイントの利上げを主張したことで、市場ではややタカ派寄りと受け止められた。ただ、高水準の米国債利回りそのものが金融環境を引き締めているとの見方もある。
このため今週は、追加利上げの有無そのものよりも、米景気指標が米長期金利を再び押し上げるかが重要な論点となる。3日には韓国の7月消費者物価指数と米国の7月ISM製造業景況指数、4日には米求人・労働移動調査(JOLTS)、5日には米ISM非製造業景況指数、7日には米7月雇用統計の発表が予定されている。
なかでも米雇用統計は、今週の最重要マクロ材料とみられている。雇用の強さが過度に意識されれば、利上げ観測や高金利の長期化懸念が再燃する可能性がある。逆に、景気後退懸念を強めない範囲で雇用の過熱感が和らげば、米国債利回りの安定を通じて成長株の追い風となる余地がある。
半導体株は引き続き反発相場の中心になりそうだ。Samsung ElectronicsとSK hynixの業績や中長期のメモリー需要見通しに大きな変化はない一方、足元の急落でバリュエーション面の負担は大きく低下した。市場では短期的に、下落率の大きかった半導体主力株を中心に値ごろ感からの買いが続く可能性があるとの見方が出ている。
単一銘柄レバレッジETF規制の効果も見極めが必要だ。31日から基本預託金は1000万ウォンから3000万ウォンに引き上げられ、代用有価証券は預託金算定の対象外となった。施行初日には、Samsung ElectronicsとSK hynix関連の単一銘柄レバレッジ・インバース商品の売買代金が前日の約4分の1に減少した。
レバレッジ商品を通じた半導体主力株への需給集中が和らげば、KOSDAQや非半導体セクターに物色が広がる可能性もある。ただ、足元は市場変動が大きく、単に下げの大きい銘柄を追うのではなく、利益予想が維持または改善している銘柄を選別すべきだとの指摘もある。
市場では今回の反発について、6月高値を一気に回復する局面というより、急落過程でゆがんだ価格と需給が正常化するプロセスと受け止める向きが多い。最近のように日中に指数が10%超動く展開が落ち着くか、また海外投資家の買いが続くかが、反発の持続性を見極める材料になりそうだ。
今週の焦点は、31日の急騰が一時的なショートカバーにとどまるのか、それとも異常に拡大したボラティリティ正常化の起点となるのかにある。米景気指標が金利負担を一段と高めず、海外投資家の半導体株買いが続けば、KOSPIには一段の戻り余地がある。一方で、金利や原油価格が再び上昇したり、海外投資家の資金流出が再開したりすれば、大きな値動きが続く可能性も残る。
Daishin SecuritiesのLee Gyeong-min研究員は、「現在のKOSPIは、恐怖心理と需給悪化、ディレバレッジの売りが進んだ最悪局面を通過しつつある」と指摘。その上で、「AIと半導体の市況・業績への懸念、原油や物価、金利負担が和らぐだけでも、反発局面に入る可能性は高い」と述べた。