PerplexityのAIブラウザ「Comet」の開発に携わったケビン・チャン氏は29日、ナレッジワーカー向けAIブラウザを手掛けるスタートアップ「Pola」を設立し、シードラウンドで570万ドル(約8億5500万円)を調達したと明らかにした。TechCrunchによると、調達はMadronaが主導した。
Polaは一般消費者向けではなく、業務自動化を主眼に据えたブラウザを提供する。ユーザーは開いているタブの内容を踏まえてエージェントに作業を任せることができ、ワークフローのスケジュール設定やプロンプトの保存にも対応する。非エンジニアでも使いやすい設計とし、営業、採用、マーケティング、リサーチ、事業運営などの業務を支援する。
チャンCEOは、初期のAIブラウザは検索の置き換えや旅行予約といった処理に重点を置いていたものの、長期的には明確な価値を打ち出しにくかったと説明した。一般消費者は航空券や飲食店の予約を日常的に行うわけではなく、AIブラウザが継続的な利用価値を示しにくいという。そのうえで、ブラウザエージェントの真価はナレッジワークの領域にあるとの見方を示した。
Polaのブラウザは無料で利用できる。ただし、AIタスクに使える1日当たりのクレジット数には上限があり、より多く利用するには月額20ドル(約3000円)からのサブスクリプションプランに加入する必要がある。現在の利用者の多くは、メインのブラウザは別に使い、自動化用途に限ってPolaを併用しているという。
同社は、自動化ツールとしての定着を目指しており、現時点ではブラウザがそのための最適な手段だとみている。
AIブラウザ市場では今年、検索代替からエージェントや自動化へと重心が移りつつある。TechCrunchは、Strawberry、Browser Use、Asideといったスタートアップがエージェント中心のブラウザを開発しているほか、Perplexityの「Comet」もブラウザエージェントの提供へとかじを切っていると伝えた。