ビットコイン 写真=Shutterstock

ビットコインが反落した。米国で審議が続く暗号資産規制法案「Clarity法案」を巡り、年内成立への期待が後退したことが相場の重しとなっている。

ブロックチェーンメディアのBitcoin Magazineによると、28日(現地時間)のビットコイン価格は6万3600ドル台を付け、一時6万2784ドルまで下落した。

背景にあるのは、Clarity法案の年内成立可能性に対する市場の見方の変化だ。予測市場プラットフォームのPolymarketでは、同法案が年内に署名まで完了する確率を35%と織り込んでいる。

Clarity法案は、米暗号資産市場の規制の枠組みを整備する法案だ。市場では、法案が成立すれば規制の不確実性が一部和らぐとの期待があった一方、審議日程が不安定になれば相場が振れやすい状況が続いている。

足元では、議会内の対立が焦点となっている。FidelityやGoldman Sachsなどの大手金融機関は法案を支持しているが、民主党の一部は現行案への反対姿勢を崩していない。先週公表された声明でも、一部の民主党議員は現行法案では不十分だとの認識を示した。

審議日程も不透明要因だ。一部議員は、議会が8月の休会に入る前に法案を処理すべきだと主張している。米議会は5週間の休会を控えており、今週はロシアのエネルギー制裁法案を含む複数案件の採決が予定される。Clarity法案を実際に採決に持ち込めるかが、短期的な相場材料として意識されている。

同法案は昨年、下院で超党派の支持を得て可決された。ただ、2026年に入ってからは停滞が続いている。民主党が倫理条項に懸念を示していることに加え、ステーブルコインの利回りを巡る議論も争点の一つとなっている。銀行ロビー団体は、暗号資産取引所が顧客に高い利回りを提示すれば、銀行の預金流出につながりかねないと主張してきた。

先週提出された修正案には、こうした倫理面の懸念を踏まえ、政府高官とその家族による暗号資産の発行や宣伝を禁じる内容が盛り込まれた。共和党は今週、超党派の支持を取り付けて法案審議を前進させたい考えだ。

市場が注視しているのは、法案の方向性そのものより実際の成立可能性だ。下院で可決された実績があり、主要金融機関の支持もある一方、民主党の反発はなお解消していない。年内の法案成立は依然として不透明で、ビットコイン相場は今後も議会の採決日程や超党派合意の進展に左右される可能性がある。

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