BitMEXが取引所サービスの終了を前に、取扱商品の整理を急いでいる。BitMEXは2026年9月23日に取引所サービスを停止すると発表しており、7月だけでデリバティブ契約と現物取引ペアあわせて65件を上場廃止した。これは2026年1〜6月の19件を大きく上回る水準だ。
Cointelegraphが24日に報じたところによると、BitMEXは7月に入って上場廃止を加速させた。月初にデリバティブ契約21件を上場廃止したのに続き、約2週間後には取引需要の不足を理由に現物取引ペア9件を追加で整理した。さらに24日には、デリバティブ契約35件を新たに上場廃止の対象に加え、7月の累計は65件に拡大する見通しとなった。
BitMEXは告知の中で、取引需要の低迷と取引所閉鎖の方針を今回の措置の背景として挙げた。「これらの契約に対する取引関心が十分ではなく、BitMEX取引所の閉鎖に伴い上場廃止を決定した」と説明している。
こうした動きは、サービス終了のスケジュールと連動している。BitMEXは24日、取引所サービスを2026年9月23日に停止すると発表した。終了理由の詳細は明らかにしていないが、事業と暗号資産業界全体を踏まえた戦略的見直しに基づく判断だとしている。
市場では、一連の上場廃止拡大をプラットフォーム内の取引縮小の兆候と受け止める見方が出ている。Cointelegraphによると、BitMEXがサイト上で公表した最近の措置からは、取引の乏しい商品を速いペースで整理し、事業規模の縮小に入った様子がうかがえる。
とりわけ、年初から6カ月間で19件にとどまっていた上場廃止が、7月単月で65件に膨らんだ点は、サービス終了を控えたプラットフォームの流動性低下を示す材料とみられている。
事業再編アドバイザーのロシャン・ダリアは、こうした流れを中堅の中央集権型取引所を取り巻く構造的な圧力と結び付けた。BitMEXの撤退は、業界内で流動性が大手事業者に一段と集中し、規制順守コストも上昇し続ける環境を反映していると指摘した。
流動性が少数の大手取引所に集まり、中堅事業者が取引量とコストの両面で同時に圧迫を受ける構図が、より鮮明になったとの見方だ。
BitMEXはかつて、暗号資産デリバティブ市場を代表する取引所の一つとされた。今回の決定により、取引所運営に幕を下ろすことになる。今後は、残る期間に追加の上場廃止があるのか、利用者資産や各種サービスの整理手続きがどのように進むのかが焦点となる。