Dogecoin(DOGE)

暗号資産市場の次の本格的な上昇局面には、個人投資家資金の再流入が欠かせない。そうした動きの有無を見極める上で、Dogecoinが重要な観測対象になるとの分析が浮上した。

ブロックチェーンメディアのU.Todayが22日付で伝えたところによると、市場アナリストのジョルディ・ビサー氏は、暗号資産市場は上昇基調を維持している一方、過去の強気相場終盤を押し上げた個人投資家主導の投機マネーはなお力強さを欠いていると指摘した。

同氏はビットコイン単体ではなく、暗号資産エコシステム全体の動向を重視している。自身の「Crypto Financial Rails 40 Equal Weight Index」を根拠に、「暗号資産の上昇基調は続いており、私が追跡する40銘柄のエコシステム指数は6月中旬の高値を上回って引けた。ビットコインはその直下にある」と説明した。

この指数は、暗号資産関連企業やプロトコル、関連資産の40銘柄を等ウェートで組み入れ、市場全体の地合いを測る指標とされる。

その上で同氏は、相場の一段高を支える最後の推進力はまだ確認できていないとの見方を示した。「本格的なブレイクアウトには個人投資家のエネルギーが必要で、その動きはDogecoinに最も表れやすい」としている。

つまり、Dogecoinが大きく上昇する局面が現れて初めて、個人投資家のリスク選好が本格的に戻ってきたと判断できる、という見立てだ。

実際、年初来のパフォーマンスでは、同氏の「Crypto Financial Rails 40 Equal Weight Index」がビットコインとDogecoinの双方を上回った。指数は年初の100を起点に、1~2月の調整局面で大きく下げた後、春にかけて持ち直した。

一方のDogecoinは、2026年に入ってからビットコインや同指数に対して相対的な弱さが目立っている。個人投資家主導の投機需要がなお本格回帰していないとの見方が出ている背景には、こうした値動きがある。

短期的な値動きも、この見方を裏付ける材料とされる。Dogecoinは20日移動平均線を下回って引ける状態が65日連続となり、最長記録を更新した。

20日移動平均線は直近20日間の終値平均で、短期モメンタムを測る代表的な指標の一つだ。一般に、価格がこの水準を上回って推移すれば買い圧力が強いと受け止められる。

7月21日のDogecoin終値は約0.0735ドル(約11円)で、20日移動平均線を約0.8%下回った。65日連続で同線を下回り、この期間の累計下落率は約29.4%となった。

もっとも、下落率そのものが過去最大だったわけではない。2025年1~3月の57日間には、約50.7%下落した局面もあった。今回は下げ幅よりも、弱い状態が長引いている点が特徴といえる。

ビサー氏は、Dogecoinがビットコインや暗号資産市場全体の方向性を直接左右するとはみていない。ただ、市場全体が上昇しても個人投資家の資金が十分に流入しなければ、強気相場の勢いは限定的になり得るとの認識だ。

その意味でDogecoinは、ミームコイン物色が再び活発化するかどうかを見極める先行指標として位置付けられている。

足元のDogecoinは0.072ドル(約11円)前後で推移しており、下げ止まりの兆しもみられる。ただ、過去のミームコイン相場でみられたような急激なブレイクアウトはまだ確認されていない。暗号資産市場がビットコイン主導の上昇にとどまるのか、それとも個人投資家の流入を伴って上昇の裾野を広げるのか。Dogecoinの反発が、その見極め材料の一つになりそうだ。

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