ビットコインのイメージ写真=Shutterstock

ビットコインは200日指数移動平均線(EMA)を下値支持線として6万6000ドル台まで持ち直した。ただ、テクニカル面の弱さはなお残っており、市場では一段高よりも再び下値を試す展開を警戒する見方が優勢だ。

暗号資産メディアのDecryptが22日(現地時間)に報じたところによると、ビットコインは直近で5万3000〜5万4000ドル台まで下落した後、6万6000ドル近辺まで反発した。もっとも、日足チャートでは50日EMAが200日EMAを下回るデッドクロスが続いている。

足元の反発で注目されたのは、200日EMAがサポートとして機能した点だ。22日は6万6520ドルで取引を開始し、6万6698ドルまで上昇した後に6万5488ドルまで押したが、6万5000ドル近辺では下値を保った。長期トレンドの節目とされる200日線で買いが入ったことで、下値では一定の需要が残っていることが示された。

一方で、テクニカルの地合いが明確に改善したとは言い切れない。50日線と200日線のデッドクロスは継続中で、トレンドの強弱を示す平均方向指数(ADX)は19.5にとどまった。一般に25を下回る水準は、相場に明確な方向感が乏しい状態と受け止められる。

相対力指数(RSI)は59.9だった。中立水準の50を上回る一方、過熱感の目安となる70には達しておらず、上昇余地を残す水準とみられる。足元の戻りが過熱感を伴う局面には至っていないことを示す形だ。

もっとも、市場心理はなお慎重だ。予測市場のMyriadでは、トレーダーの64.6%が、ビットコインは8万4000ドルに到達する前に5万5000ドルを先に付けると見込んだ。短期的にも、26日までに6万8000ドルを上抜ける確率は19%にとどまり、6万6000ドル台の維持もほぼ五分五分との見方だった。

こうした弱気の見方は、需給面でも裏付けられる。米国の機関投資家需要の目安とされるCoinbaseプレミアム指数は、5月以降マイナス圏での推移が続く。同指数は、米機関投資家の買い意欲を映す指標の一つで、マイナスが長引く局面は積極的な買い集めが見られていないことを示唆する。

一方、相場の支援材料としては規制面の進展期待がある。スコット・ベッセント米財務長官は議会で、暗号資産市場構造を巡るクラリティ法案の成立が近いとして、8月7日の休会前の可決を促した。米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)の管轄の重複を整理する可能性がある法案だけに、規制の不確実性が和らぐとの期待につながっている。

この日の米株式市場は、AlphabetとTeslaの決算発表を控えてまちまちの展開となった。暗号資産の恐怖・強欲指数は33で、投資家心理は依然として「恐怖」に近い水準にある。パニック相場とまでは言えないが、積極的なリスク選好も確認されていない。

足元のビットコイン市場は、反発の兆しと弱気の構造がせめぎ合う局面にある。強気材料としては、200日線での下げ止まり、50を上回るRSI、クラリティ法案の進展期待が挙げられる。Bernsteinのアナリストは年末15万ドルの目標を維持しつつも、「市場の調整局面を踏まえると野心的な目標」と評価した。

ただ、弱気派の論拠はなお多い。デッドクロスは解消しておらず、ADXも反発の勢いが強くないことを示している。加えて、900時間超にわたってCoinbaseプレミアム指数がマイナス圏にあることは、機関資金の流入が鈍いことをうかがわせる。

今回の反発は、200日EMAが引き続き長期サポートとして機能していることを改めて示した。ただ、機関投資家の需給とトレンド指標が弱いままである以上、市場の関心は反発の有無よりも、その持続性を見極める方向に向かっている。

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