科学技術情報通信部は22日、AIエージェントが社会全般に及ぼす影響と政策対応の方向性をまとめた冊子「AIエージェント時代の生存マニュアル」を刊行したと発表した。
同冊子は、2025年の技術影響評価の結果を踏まえて作成したもの。AIエージェントが個人の暮らし、労働市場、教育、民主主義、国家安全保障などに与える影響を分析し、専門家と市民が参加した市民フォーラムやアンケート調査で示された主要論点、政策提言も盛り込んだ。
科学技術情報通信部は、AIエージェントについて、利用者の指示を理解するだけでなく、自ら計画を立てて情報を探索し、デジタルツールや各種サービスを活用しながら目標を遂行する自律型AIシステムだと説明している。
個人秘書、研究支援、業務自動化ツールなどとして活用が広がることで、人の意思決定や業務の進め方にも変化が及ぶとみられている。
冊子では、AIエージェントの普及は生産性向上や新産業の創出に寄与し得る一方で、個人情報利用の拡大、責任の所在の不明確化、雇用構造の変化、偽情報の拡散、技術依存の深まりといった問題を招く可能性があると指摘した。
特に、AIの自律性が高まるほど、人による統制・監督のあり方や、AIの判断に対する責任の明確化、社会的信頼の確保が重要な課題になるとの見方を示した。
冊子は、人とAIの関係、労働の変化、個人情報の保護と活用、教育の未来、産業革新、デジタル主権と国家安全保障、AIの持続可能性、責任、市民社会と民主主義の9分野で想定される変化を扱っている。
主な政策課題としては、AIの責任体制の構築、個人情報の保護・活用制度の改善、AI人材の育成と生涯教育の強化、人とAIが協働できる環境整備、AIの安全性・信頼性の確保、デジタル主権と国家競争力の強化などを挙げた。
ホン・スンジョン科学技術情報通信部成果評価政策局長は「技術の恩恵を社会全体に広げるには、責任ある運用と信頼性の確保が何より重要だ」と述べた。さらに「専門家と市民がともに参加する技術影響評価を通じて、未来技術に対する社会的合意を形成し、望ましい発展の方向性を模索していく」とした。
同冊子は23日から、科学技術情報通信部と韓国科学技術企画評価院(KISTEP)の公式サイトで公開される。