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米議会で審議が続くCLARITY法案を巡り、商品先物取引委員会(CFTC)の予測市場に対する権限を広げる論拠になり得るとの見方が浮上している。KalshiやPolymarketなどの予測市場をCFTCがどこまで監督できるのかが焦点で、州規制との衝突や人員不足、スポーツ関連のイベント契約の扱いも論点となっている。

Cointelegraphによると、21日(現地時間)に開かれた米下院農業委員会の小委員会公聴会では、スポーツイベントの予測市場を巡る規制の空白と、連邦・州当局の権限の衝突が集中的に議論された。対象となったのは「商品市場・デジタル資産・農村開発」小委員会だ。

公聴会では、KalshiやPolymarketといった予測市場プラットフォームに対し、CFTCがどの範囲まで監督権限を持つのかが主な争点となった。ニューヨークの法律事務所Cahill Gordon & Reindelの弁護士、カール・ケネディ氏は、現行の人員体制では、こうしたプラットフォームに対する規制と執行を十分に担うのは難しいとの見方を示した。

そのうえで同氏は、デジタル資産市場を巡るCLARITY法案が成立すれば、CFTCはデジタル資産に加え、急成長する予測市場にも対応できる追加的な権限を得る可能性があると指摘した。

こうした見方は、マイケル・セリック委員長の下で強まったCFTCの規制解釈を巡る論争とも重なる。昨年12月に上院承認を得たセリック氏は、予測市場事業者に対する排他的な管轄権はCFTCにあるとの立場を打ち出してきた。

セリック氏は、これらのプラットフォームで扱うイベント契約を、CFTCの管轄に属するスワップとして位置付けている。CFTCは本来5人の委員で構成されるが、現在、上院承認を受けた委員はセリック氏1人にとどまっている。

この解釈に対しては、民主党の上院議員らが、州政府の規制権限を侵害するものだとして反発している。実際、一部の州政府はスポーツベッティングを問題視し、KalshiとPolymarketを相手取って提訴した。

先週には、セリック氏がKalshiに対し、ミシガン州の裁判所判断に従わないよう指示した。これを受けKalshiは、州政府と連邦当局の判断が食い違う中で難しい立場に置かれていると説明した。

法曹関係者の間では、こうした管轄権を巡る対立が最終的に連邦最高裁に持ち込まれる可能性も指摘されている。予測市場を巡る一連の訴訟の一部は、州政府と連邦規制当局の権限の境界を定める先例となる可能性があるという。

CLARITY法案を巡る議会審議も大詰めを迎えている。共和党の上院議員らは8月の議会休会前の採決を目指しており、法案の条文も近く公表される見通しだ。

もっとも、21日時点では、予測市場を巡る論点を法案にどう反映させるのか、また法曹関係者が提起した倫理面の懸念をどこまで盛り込むのかは明らかになっていない。

一方、ギャンブル業界も独自に働きかけを進めている。関連団体は6月、スポーツやカジノ型ゲームに連動するイベント契約を明示的に禁止する文言をCLARITY法案に盛り込むよう、米上院に要請した。

ホワイトハウスも、トランプ政権が民主党側の懸念を反映するため、「歴代で最も包括的かつ広範な倫理条項」に同意したと説明している。

今回の論点は、デジタル資産市場の制度設計を目的としたCLARITY法案が、予測市場の規制枠組みにまで踏み込むかどうかにある。CFTCの権限拡大と人員増強、州政府との管轄権争い、スポーツ関連イベント契約の許容範囲が複雑に絡み合っており、今後の法案文言と司法判断が予測市場業界の方向性を左右する可能性がある。

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