Ciscoは、コードリポジトリ内で既知の脆弱性に関連する可能性が高いファイルを特定する小型言語モデル群「Antares」を公開した。Hugging Faceでオープンウェイトとして配布し、機微なソースコードを外部に出さずにローカル環境で分析できるようにした。
SiliconANGLEが21日(現地時間)に報じた。Ciscoは「Antares-350M」と「Antares-1B」を公開しており、より大きな「Antares-3B」も提供予定としている。
Antaresは、セキュリティ特化のAI研究・エンジニアリング組織「Cisco Foundation AI」が開発した。公開された脆弱性データベースやセキュリティ勧告、共通脆弱性分類情報をリポジトリ内の特定ファイルと結び付け、脆弱性に関係する可能性が高い箇所を絞り込む仕組みだ。
脆弱性の説明を基に関連するコードパターンや候補ファイルを探索し、得られた手掛かりに応じて探索の流れを切り替えながら、有力なファイルを順位付けして提示する。出力には最終的な探索経路も含まれる。
Ciscoによると、各モデルはローカル環境での実行を前提とした構成で、セキュリティチームは機微なソースコードをクラウドへ送信せずに分析できる。大学、公共部門、非営利団体に加え、商用モデルの導入予算が限られる小規模なセキュリティチームにも適した構成になり得るとしている。
一方でCiscoは、Antaresは脆弱性トリアージの初期段階を迅速化するためのツールであり、既存のプロセスを置き換えるものではないと説明した。依存関係分析やソフトウェア構成分析、機密情報のスキャン、動的テスト、人手によるレビューの代替にはならないとしている。