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ナイジェリアが、暗号資産を巡る規制と課税ルールの整備を本格化する。Cointelegraphによると、ボラ・ティヌブ大統領は20日、分散しているデジタル資産規制の整合を進めるための大統領令に署名した。監督当局間の連携を強化するとともに、登録基準の整備や税制指針の更新も進める。

今回の措置は、複数の当局にまたがる監督体制の調整を柱とする。バヨ・オナヌガ大統領特別補佐官は、デジタル資産規制の整合性を高めるとともに、金融当局や税務当局、資本市場の監督当局の協力を強化する狙いがあると説明した。詐欺から国民を守り、金融システムの健全性を確保しながら、責任あるイノベーションを促すことが目的だとしている。

大統領令には、仮想資産委員会の設置も盛り込まれた。同委員会にはナイジェリアの主要な金融規制当局トップが参加し、関連政策の方向性を調整する役割を担う。

もっとも、政府は新たな規制当局を設けるものではないと強調する。オナヌガ氏は、新組織の創設や当局間の権限移管が目的ではなく、各機関は既存の法定権限と独立性を維持すると述べた。

監督の枠組みは、事業内容や資産の性質に応じて登録を求める設計とする。オナヌガ氏は、事業者の予見可能性を高め、利用者保護を強化するため、事業内容と資産の種類に応じた登録基準を適用すると説明した。これまで未登録事業者が監督を免れてきた制度上の空白を埋める狙いもある。

税制面の整備も並行して進める。ナイジェリアの税務当局は、デジタル資産関連の政策指針を更新し、納税者への影響に関する追加の詳細も示す方針だ。税務当局は1月、ナイジェリア税務行政法に基づき、暗号資産サービス提供事業者は取引を納税者識別番号にひも付ける必要があり、場合によっては国家身分証番号との連携も求められると明らかにしていた。

こうした動きの背景には、ナイジェリアで暗号資産の利用が急速に広がっていることがある。国際通貨基金(IMF)は6月の報告書で、ナイジェリアが2019年以降、サハラ以南アフリカへのステーブルコイン流入額の約60%を占めたと試算した。2023年7月から2024年6月にかけてナイジェリアに流入した暗号資産は、約590億ドル(約8兆8500億円)に達した。

IMFは、ナイジェリアでステーブルコインの利用が拡大している背景について、国境を越えた決済で迂回手段への需要が生じやすい環境があると指摘した。その上で、新たなリスクを管理可能な範囲に抑える必要があるとして、イノベーションを阻害しない一方で、健全なマクロ経済政策と実効性のある規制に基づく明確な戦略が不可欠だとした。

ナイジェリアは、市場の拡大を妨げずに、監督の空白解消と課税執行の強化を図る方向で制度の見直しを進めている。今後は、仮想資産委員会が当局間の役割分担をどこまで安定的に調整できるか、また税務当局が今後示す指針が、暗号資産サービス提供事業者と利用者の義務をどこまで具体化するかが焦点となる。

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