Metaが新たな画像生成AIモデルを公開し、競争が激しさを増している。一方、Metaの新モデル、OpenAIのChatGPT、Googleの「Nano Banana 2」を同一条件で比較した結果、プロンプトの意図を正確に反映し、安定した出力を示した点でChatGPTが総合首位と評価された。
TechRadarが13日(現地時間)、3モデルを対象に5つの同一プロンプトで比較検証した。検証では、商品ポスター制作、野生動物写真の生成、Instagram向け販促画像、4コマ漫画、ノワール調の漫画シーンといった、実利用を想定した課題を用いた。
3モデルはいずれも一定水準以上の画像を生成したが、得意分野には違いが見られた。Metaは商用ビジュアルの質感表現や演出、コミカルな創作表現で強みを示し、Nano Banana 2は写実的な表現で安定感があった。一方、ChatGPTはプロンプトの意図を最も正確に反映し、総合的な完成度で優位とされた。
最初の課題は、架空の炭酸水ブランド「Moon Orchard」の広告ポスター制作だった。商品デザインに加え、指定した文言を正確に反映できるかも評価対象となった。ChatGPTは実際の広告に近い洗練されたレイアウトを示し、Nano Banana 2は雑誌広告風の仕上がりとなった。Metaは缶表面の水滴表現など視覚面の完成度が高かったが、プロンプト全体の理解ではChatGPTが上回った。
写実性をみる課題では、雪に覆われた森を歩く赤いキツネの画像を生成した。ChatGPTは映画のワンシーンのような構図を採用し、Nano Banana 2は自然な写真に近い結果を出した。Metaは最もドラマチックな画面を作った一方、背景の一部が人工的に見えると評価された。
SNS向けの販促画像では差がより鮮明になった。夏のガーデンパーティーを告知する正方形のInstagram投稿を作る課題で、ChatGPTは文言をデザインに自然に織り込み、最も高い評価を得た。Nano Banana 2はチラシに近い構成となり、Metaは招待状というより実際のイベント写真に近い雰囲気を示した。
4コマ漫画の生成でも、3モデルはいずれも比較的安定した出力を見せた。パンケーキを焼くロボットキャラクター「Pip」を4コマを通じて一貫して維持する課題では、ChatGPTが最も読みやすい構成と自然なユーモアを示した。Nano Banana 2はすっきりした漫画調に仕上げ、Metaは完成度こそ高かったものの、パンケーキに吹き出しを付けるなど、一部で意図と異なる表現が見られた。
Metaが最も高い評価を得たのは、異なるスタイルを組み合わせる創造的な課題だった。1940年代の白黒ノワール映画の雰囲気と土曜朝の漫画スタイルを組み合わせ、消えたクッキーを追う私立探偵の物語を描くテストで、Metaは視覚的なユーモアと手掛かりの配置を効果的に使い、最も個性的な結果を示した。TechRadarは、この課題でMetaが相反する2つの雰囲気を最もうまく調和させたと評価した。
総合評価ではChatGPTが首位となった。TechRadarは「3モデルとも優れた画像を生成できたが、差はプロンプトをどこまで正確に理解できるかに表れた」とした上で、「ChatGPTはユーザーの意図した結果を競合モデルより一貫して示した」と説明した。Metaは一部課題で目を引く出力を見せたものの、全体では文言の反映、意図の解釈、画面構成の面でChatGPTの方が安定していたという。
今回の比較は、画像生成AIの競争が単純な画質や写実性だけでは決まらないことも示した。指定文言の反映、シーンの意図の読み取り、連続する物語の維持といった、実際の利用場面で問われる要素を安定してこなせるかが、競争力の中核になりつつある。
比較結果からは、Metaの新モデルが創造的な演出や商用画像制作で競争力を示した一方、総合的な実用性とプロンプト理解では、なおChatGPTが一歩先を行く構図が浮かび上がった。