XRPL(XRP Ledger)のバリデーターを務めるVetは、SWIFTがXRPをすでに利用している、あるいは近く採用するとの見方を否定し、こうした憶測を拡散する動きを批判した。根拠の薄い噂はXRPLエコシステムの実際の成果を覆い隠し、コミュニティの信頼を損なうと訴えている。
米ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが13日に報じた。Vetの発言は、SWIFTの元最高イノベーション責任者トム・ズシャハ氏が、再び広がっていたXRP連携説を公に否定した後に出たものだ。
Vetは、SWIFTが現在XRPを使っている、あるいは将来的な採用が確実だと断定して語るXRP系インフルエンサーについて、「ブロックすべきだ」と主張した。こうした言説は、数週間前にDTCCを巡って広がった未検証の主張と同じ構図だとし、コミュニティの利益にならないばかりか、信頼を損ねるだけだと批判した。
そのうえで、注目すべきは実際にXRPL上で進んでいる開発だと強調した。具体的には、セキュリティ更新、オンチェーン融資、ステーブルコイン、FX機能、規制対応取引向けの許可制ドメイン、プライバシー改善などを主要な課題として挙げた。
さらに、RippleとXRPLのエコシステムでは、機関投資家やユーザーの取り込みが進み、実利用に向けた基盤整備が広がっていると説明した。そのうえで、「有用なインフラを構築することは、根拠のない憶測に頼るより1万倍ましだ」との考えを示した。
コミュニティからも同様の反応が出ている。XRPコミュニティのメンバーであるシャルサンは、XRPの長期的な成功はSWIFTとの統合の有無に左右されないと主張した。XRPL上のAIエージェントや融資プロトコルといったエコシステムの革新が、XRPの長期的な見通しを支えるとの見方を示している。
今回の議論に先立ち、SNS上では、SWIFTが独自の暗号資産を開発するのではなく、XRPのような公開型デジタル資産を支援するとの主張が拡散していた。
ただ、ズシャハ氏はこの見方を「あり得ない」と否定した。こうした憶測は、SWIFTが既存のデジタル資産を支援すると記された「内部文書」とされる資料を根拠に広がったが、裏付けとなる公式文書や発表は確認されていない。
今回の一件は、SWIFTがブロックチェーンやデジタル資産関連の動きを見せるたびに繰り返されてきた「XRP連携説」に、改めて線を引く形となった。
現時点でSWIFTとRippleは、XRPを含むいかなる協業関係も発表していない。むしろRippleの経営陣は、SWIFTの既存システムに代わる決済インフラの構築を目指す方針を示してきた。
このためXRPLコミュニティでは、外部機関との連携観測に期待を寄せるよりも、実際の製品開発と導入拡大を通じてエコシステムの価値を示すべきだとの声が強まっている。