AppleはiOS 27のパブリックベータを公開した。正式版リリースに先立ち、一般ユーザーも新OSを試せるようになった。主な注目点は、SiriのAI機能の強化、写真編集機能の拡充、標準アプリ「ショートカット」の自然言語対応だ。一方で、ベータ版のため不具合や未完成の機能が残る可能性もある。
TechRadarによると、パブリックベータは現地時間13日に報じられた。開発者向けベータに比べて導入しやすく、初期版より安定性も一定程度改善しているという。
ただ、パブリックベータはあくまで正式版ではない。メイン端末としてiPhoneを使っているユーザーは、導入を慎重に判断する必要がある。TechRadarも、完成版のソフトウェアではなく、バグに遭遇する可能性があると指摘した。iOS 27の正式版は9月に提供される見通しだ。
インストール前には、iPhoneのバックアップが欠かせない。データ保護のためバックアップを済ませたうえで、Appleのベータプログラムに登録する必要がある。登録後は「設定」→「一般」→「ソフトウェア・アップデート」→「ベータアップデート」から「iOS 27パブリックベータ」を選択し、アップデートを実行すれば導入できる。すぐにインストールすることも、夜間の自動更新を設定することも可能だ。
今回のパブリックベータで中核となるのが、SiriのAI機能の大幅刷新だ。Siriは、より自然な対話を継続しやすい仕様に改められた。従来の定型的な応答や基本的なWeb検索結果の提示にとどまらず、ユーザーの意図に応じてWebを検索し、アプリと連携して回答や操作を実行する機能が強化された。AppleはSiri専用アプリも追加し、過去の会話を確認したり固定表示したりできるようにした。
写真編集機能も強化された。撮影後に構図を調整したり、表示範囲を拡張したりできるほか、従来より大きな被写体の削除にも対応するという。TechRadarは、写真編集ツールが一段と強化され、PixelやSamsungのスマートフォンが備えてきた機能水準に近づいたと伝えた。
標準アプリ「ショートカット」の使い勝手が改善された点も目を引く。これまでは高機能な半面、複雑なメニューや条件設定が使いこなしの壁になっていた。iOS 27では、やりたい操作を自然言語で入力すると、それに応じた自動化を生成する仕組みに改めた。TechRadarは例として、「退勤するときに『向かっている。到着予定時刻はこれ』とPedroにメッセージを送る」といった指示を入力すれば、内容に合った自動化をアプリが自動作成すると紹介している。
もっとも、こうした新機能をいち早く試せる一方で、導入のハードルはなお残る。TechRadarは、明確な目的がない限り、一般ユーザーは正式版を待つ方が望ましいと推奨した。実際には、予備端末を持つユーザーや新機能を先行して検証したいユーザーの利用が中心になりそうだ。
iOS 27のパブリックベータは、Appleの次期モバイルOSの方向性を先取りして示す内容となっている。SiriのAI強化、写真編集の高度化、ショートカットの自然言語対応はいずれも、iPhoneの使い勝手をAI中心へと広げる流れを映している。正式版の提供までに、安定性と完成度をどこまで高められるかが焦点になりそうだ。