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米ニューヨーク南部地区連邦地裁が2023年7月、暗号資産XRPについて「資産自体が常に証券に当たるわけではない」と判断してから約3年がたった。公開取引所での販売と機関投資家向けの直接販売を切り分けたこの判決は、Ripple Labsを巡る訴訟の流れを変えただけでなく、米国の暗号資産規制を考える上でも重要な節目になったと受け止められている。

ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、アナリサ・トレス判事は2023年7月13日、米証券取引委員会(SEC)とRipple Labsの訴訟で略式判決を言い渡した。争点は、RippleによるXRP販売が未登録の投資契約に当たるかどうかだった。

SECは2020年12月にRippleを提訴し、XRPの販売全般を未登録証券の提供に当たると主張していた。これに対し裁判所は、XRPというデジタル資産そのものを一律に証券とみなすことはできないと判断。米国で投資契約該当性の判断基準となるハウイーテストを、個々の販売形態に即して適用した。

その結果、Rippleが暗号資産取引所で行ったプログラマティックセールについては、証券販売には当たらないと結論付けた。裁判所は、一般投資家が二次市場の匿名取引を通じてXRPを購入する場合、自らの資金がRippleに直接渡るかどうかを認識しにくいと指摘。Rippleの事業努力に依拠して利益を期待していたとまでは言えないと判断した。

このため、取引所でのXRP販売はハウイーテストの中核要件を満たさないとされた。この判断は、XRPの流通市場に関する規制上の不透明感を一定程度和らげ、暗号資産業界にとって重要な先例になった。

一方で、裁判所はRippleによるすべてのXRP販売を適法と認めたわけではない。機関投資家向けの直接販売についてはSECの主張を認め、約7億2800万ドル規模のXRP販売を未登録証券の提供と判断した。機関投資家はトークンをRippleから直接購入していることを認識しており、投資成果が同社の事業拡大や経営活動に左右されると期待する余地があったためだ。

同じXRPであっても、販売先や取引の構造によって証券性の判断が変わり得るとの基準が明確になった形だ。判決は、取引所での匿名売買と、企業が機関投資家に直接販売する契約を明確に区別した。

判決から3年を迎え、当時の訴訟がRippleの経営に与えた圧力にも改めて関心が集まっている。ブラッド・ガーリングハウスCEOは、SECが提訴した当時、事業停止まで検討したことがあると明らかにしている。ガーリングハウス氏は「SECが訴訟を起こしたとき、会社を閉じる寸前だった」と振り返り、政府機関は圧倒的な権限と資源を持っており、対応は容易ではなかったと説明した。

デイビッド・シュワーツCTOも、廃業の可能性を真剣に検討した背景には法的助言があったと述べている。訴訟が単なる規制当局との争いにとどまらず、Rippleの存続そのものを左右しかねない問題として受け止められていたことを示す発言だ。

2023年7月の判断は、その後のデジタル資産規制を巡る議論でも繰り返し引用されてきた。特定の暗号資産が本質的に証券かどうかではなく、どのように販売されたか、投資家が誰の努力に期待して利益を見込んだかを個別に検証すべきだという枠組みを示したためだ。

特に、SECがXRPをあらゆる取引で一律に証券として扱おうとしたアプローチに歯止めをかけた点は象徴的だった。RippleとXRPコミュニティは、判決が出た7月13日を「XRP勝利の日」と呼んでいる。

もっとも、機関投資家向け販売では証券法違反が認定されており、この判決をRippleの全面勝訴とみなすのは適切ではない。それでも、XRPという資産そのものと個別の販売契約を分けて判断した今回の判決は、暗号資産規制において資産と取引行為を切り分けて検討すべきだという原則を示した転換点として、今なお大きな意味を持っている。

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