Meta Llama(写真=Shutterstock)

Metaは、米ルイジアナ州リッチランド郡で進めるAIデータセンター計画の規模を5ギガワット(GW)に拡大し、同拠点への投資額を500億ドル超に引き上げた。電力供給体制の整備に加え、道路や上下水道、奨学金など地域向け投資も拡充する。

同社はこのデータセンターを「Hyperion」と位置付けており、フル稼働時には1000人超の雇用を支えるとしている。複数の海外メディアが現地時間13日に報じた。

今回の増強により、Metaの大規模計算インフラ拡充方針は一段と鮮明になった。これまで示していた雇用創出規模も、今回の計画見直しでおおむね2倍に膨らんだ。

当初の投資額は100億ドルだったが、事業の進展に伴って規模が拡大し、今回は500億ドル超に引き上げられた。

もっとも、最終的な総事業費はさらに膨らむ可能性がある。公表ベースの投資額は500億ドル超だが、現地ではMetaが同キャンパスに追加で400億ドルを投じ、総事業費が約2500億ドルに達する可能性があるとの見方も出ている。

このうち相当額は、約4000エーカーの敷地に配備する計算用チップの確保に充てられると伝えられている。一方でMetaは、公表している500億ドル超の内訳について詳細を明らかにしていない。

資金面では外部資本も活用している。Blue Owl Capitalは同用地の持ち分80%を保有しており、建設資金の調達に向けてウォール街から数十億ドル規模の資金を集めたという。

Metaは現在、建設済みまたは開発中のデータセンターを33カ所抱える。先週には、カナダ初のデータセンターに100億ドルを投じる方針も示していた。

一方、同プロジェクトの成否を左右する大きな要素が電力だ。5GW規模の計算設備を稼働させるには、膨大な電力が必要になる。

Entergy Louisianaは、このデータセンター向けの電力供給のため、ガス火力発電所10基を新設している。サーバ運用分に加え、キャンパス全体の一般電力需要も含めると、追加で2GW超の電力が必要になる見通しだ。

Metaは、エネルギーや用水、基盤施設にかかる費用を負担するとしている。Entergy Louisianaとの電力契約については、地域住民にも利益をもたらすと説明した。

同社によると、この契約によりEntergyの顧客は20年間で20億ドル超の負担軽減効果を見込めるという。あわせて、地域の道路、上水道、下水処理システムの整備に10億ドル超を投じる計画も示した。

地域社会への効果もすでに表れ始めている。リッチランド郡の学校教員は、データセンター関連の税収増を背景に、直近では年次ボーナスとして約5万ドルを受け取るようになった。1年前の約1万ドルから大きく増えたという。

リッチランド郡教育区の教育監督、シェルドン・ジョーンズ氏は、この資金が「教員とその家族の生活を変え、学校を変えている」と述べた。より競争力のある教員採用にもつながったとしている。

Metaは地域人材の育成にも資金を投じる。Louisiana Delta Community Collegeには500万ドルを拠出し、データセンター関連職の訓練を受ける住民向け奨学金を支援する。

2026年卒からは、リッチランド郡内のすべての高校卒業生が、データセンター関連職種プログラムの全額奨学金の対象となる。

こうした取り組みと並行して、Metaは6月、米国の熟練職教育プログラム「America’s Workforce Academy」も立ち上げた。同プログラムは授業料無料と卒業後の就職保証を掲げている。

MetaのCEO、マーク・ザッカーバーグ氏は、超知能を巡る競争を見据え、確保できる限り多くの計算能力を手元に置く方針を繰り返し示してきた。今回のルイジアナ州での増強は、その戦略に沿って計算資源と電力、地域の人材基盤を一体で拡充する投資と位置付けられる。

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