チャールズ・ホスキンソン氏のイメージ画像。画像=Reve AI

日本の金融大手SBIホールディングスが、Solanaブロックチェーンを基盤とするステーブルコイン・実物資産連動トークン(RWA)の連合に加わった。これを受け、Cardanoコミュニティでは、日本市場における有力パートナーを競合陣営に奪われたとして、事業開発の進め方を巡る批判が強まっている。Cardano創設者のチャールズ・ホスキンソン氏はこれに対し、大型提携の推進は特定個人ではなく、コミュニティ全体が担うべきだと反論した。

ブロックチェーンメディアのU.Todayが13日(現地時間)に報じたところによると、ADA保有者の間では、SBIホールディングスのSolanaエコシステム参加をきっかけに、Cardano財団や開発会社Input Output Global(IOG)、ホスキンソン氏の事業開発戦略を公然と批判する声が広がった。

こうした反応の背景には、Cardanoと日本市場の結び付きがある。Cardanoは初期資金の相当部分を日本の投資家から調達したプロジェクトとして知られており、コミュニティ内では、日本を代表する金融グループが競合チェーンを選んだことを、単なる提携先の変更ではなく象徴的な敗北と受け止める見方が強まった。アジア市場との強い関係を打ち出してきたにもかかわらず、主要地域で影響力を維持できなかったとの指摘も出ている。

議論が過熱する中、一部ユーザーはXでホスキンソン氏に直接責任を問いただした。これに対し同氏は、事業開発の責任を個人に帰する考え方は誤りだと反論した。コミュニティの姿勢を「学習された無力感」と表現した上で、特定組織がプロジェクトを中央集権的に運営する時代は終わったとの認識を示した。

ホスキンソン氏は、Cardanoにおける事業提携の交渉権限が自身やIOGに独占的にあるわけではないと強調した。大型案件や戦略提携を進めるには、オンチェーンガバナンスの下で運営されるトレジャリー(共同財源)を活用し、コミュニティが予算を承認したうえで推進すべきだと説明した。「SBIのような大型契約を望むのであれば、ソーシャルメディアで誰かに解決を求めるのではなく、商業的イニシアチブに直接資金を投じるべきだ」と述べた。

また、自身が前面に立つべきだとの主張に対しても、まず法的・制度的な権限の所在を示すべきだと反論した。「誰が正式な権限と資金を持っているのか。関連する投票や契約を示してほしい」とした上で、「こうした責任を特定の個人に恣意的に負わせることはできない」と語った。

今回の論争では、CardanoとSolanaのガバナンス構造の違いも改めて浮き彫りになった。Solanaは比較的中央集権的で、財団主導の下で企業提携やエコシステム拡大を迅速に進めやすいとされる。一方、Cardanoは事業推進や資金執行の多くをオンチェーン投票のプロセスに依存しており、大型案件の獲得でも意思決定の速さや実行力に差が生じるとの指摘がある。

一方で、流動性の低下や企業パートナーシップ獲得の難しさが指摘される中、ホスキンソン氏の発言は現実の課題から目をそらしているように映るとの批判も出ている。これに対し同氏は、分散化の原則を改めて強調し、Cardanoの商業的成功は1人のリーダーではなく、すべてのトークン保有者が共に築くべきものだと主張した。

業界では、今回の論争は単なるコミュニティ内の対立にとどまらず、Cardanoの事業開発体制そのものを問い直す材料になっているとの見方が出ている。大型の戦略提携を誰が主導し、資金をどう確保し、どの手続きで承認するのか。役割と責任が明確にならなければ、同様の論争が今後も繰り返される可能性がある。

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