中国・上海のAI開発企業Minimaxが、20億ドル(約3000億円)規模の資金調達を進めている。SiliconANGLEが10日(現地時間)に報じた。
報道によると、調達額の半分超を新株発行で賄い、残りを転換社債で調達する計画だ。
これとは別に、Minimaxは65億ドル(約9750億円)規模の転換社債発行も進めているという。満期は2027年で、投資家は木曜終値を12.6%上回る転換価格で約1940万株を取得できる条件とされる。
この資金調達計画に関する報道を受け、Minimaxの株価は同日9.8%下落した。同社は今年初め、香港上場により約6億1900万ドル(約928億5000万円)を調達している。
Minimaxは、オープンソースの大規模言語モデル(LLM)シリーズを開発している。6月に公開した最新モデル「Minimax-M3」は4270億のパラメータを備え、最大100万トークンの入力を処理できる。
同社によると、M3は従来の主力モデルに比べ、プリフィルで9倍、デコードで15倍高速化した。速度向上には「Minimax Sparse Attention」を採用したとしている。
この技術はFlashAttentionベースの手法で、推論時のSRAMとHBM間のデータ移動を削減する。M3には、長い入力をより高速に処理するブロックスパース型のプリフィル手法や、生成データの一部を圧縮してメモリ使用量を抑える量子化モジュールも組み込んだ。
また、画像をベクトル化し、他のモデルで扱いやすくするオープンソースのビジュアルトークナイザー「VTL」シリーズも開発している。
収益源は、自社モデルのホスティングサービスと一般ユーザー向けの有料マルチメディア生成アプリだ。ヤン・ジュンジェ最高経営責任者(CEO)は、同社が汎用人工知能を実現するまで報酬を受け取らない方針を明らかにした。あわせて、保有株式の5%を従業員向けインセンティブとオープンソースプロジェクトの財源に充てるとしている。