暗号資産取引所のKrakenが、AIエージェント型取引を中核とするアプリの再展開に向けた準備を進めている。CNBCが10日に報じた。
Krakenは、利用者の指示や運用方針に基づき、AIが投資判断から取引執行までを担う機能を柱に据える。暗号資産取引所の間で、AIを活用したサービス競争が広がるなかでの取り組みとなる。
AIエージェント型取引は、あらかじめ決めたルールに従う従来の自動売買とは異なり、複数の市場要因を踏まえて新たな情報を反映しながら、投資目標の達成を目指す手法とされる。
新たなプラットフォームでは、AIエージェントが市場を継続的に監視し、投資機会を探りながらリアルタイムで取引を執行する仕組みを想定している。
初期設定にもAIを活用する。AIが利用者の目標やリスク許容度、資金運用の嗜好、財務状況を分析し、ポートフォリオ案を提示する。利用者は内容を確認し、必要に応じて修正したうえで承認できる。AIは提案の理由も説明するという。
投資開始後は、ポートフォリオに関連するニュースに加え、AIが要約した情報や待機資金の活用案も提供する。将来的には、利用者ごとに対話スタイルやアプリのインターフェースまで個別最適化する計画だ。
Krakenの最高データ責任者(CDO)、カモ・アサトリアン氏は、AIによって一般利用者とプロトレーダーの情報格差を縮小できる可能性があると説明した。
同氏は、相場下落時でもプロトレーダーは積極的に取引を続けているとしたうえで、一般利用者にも同様の対応力と情報へのアクセスが必要だとの考えを示した。
CoinbaseとGeminiも最近、AI支援の取引機能や開発者向けツールを投入している。Krakenは、暗号資産相場の軟調が続くなかでも、AIを一過性の流行ではなく成長機会と位置付けている。