各モデルが生成した3Dルービックキューブ。画像=TryAI

TryAIが4つのAIコーディングモデルを同一条件で比較した結果、Grok 4.5が応答速度とコストで優位だった。一方、生成物の完成度では課題ごとに差があり、最難関とされた3DルービックキューブではClaude Opus 4.8とClaude Fable 5が要件を満たした。

Gigazineが9日付で伝えたところによると、TryAIはGrok 4.5、GPT-5.5、Claude Opus 4.8、Claude Fable 5に同じプロンプトを1回ずつ入力し、完成度、遅延時間、コストを比較した。

各モデルには、ライブラリやネットワーク呼び出しを使わず、インタラクティブなアプリを単一のHTMLファイルとして実装するよう指示した。TryAIは追加の指示やプロンプトの修正を行わず、生成物を実際のブラウザ上で動かして結果を記録した。

課題は「3Dルービックキューブ」「粒子重力サンドボックス」「ブロック崩しゲーム」の3つ。このうち最難関とされた3Dルービックキューブでは、Claude Opus 4.8とClaude Fable 5が一度の生成で要件を満たした。回転アニメーションに加え、自動シャッフルと自動解法の機能を備えた3Dキューブを実装したという。

これに対し、Grok 4.5は初回の生成でキューブのレンダリングに失敗し、2回目の試行で結果を出した。GPT-5.5は立体キューブではなく平面形状を生成した。

粒子重力サンドボックスでは、4モデルすべてが正常に動作する結果となった。TryAIはこの課題でGPT-5.5を首位に挙げた。

Grok 4.5は構造の整理されたサンドボックスを実装した。Claude Opus 4.8は物理表現に優れていた一方、視覚面ではやや見劣りした。Claude Fable 5は粒子表現よりも、滑らかに発光する球体の表現に重点を置いた。

ブロック崩しゲームでは、4モデルとも実用可能な水準の生成結果を示した。Grok 4.5とGPT-5.5はネオン調のアーケード風デザインを実装し、GPT-5.5はボールを打ち返すたびにスコアが加算される仕組みも盛り込んだ。Claude Opus 4.8とClaude Fable 5も課題要件を満たした。

追加実験として行ったSVG画像生成では、Claude Fable 5が最も高い評価を得た。4モデルともJPEGやPNGなどのラスター画像は生成できなかったが、SVGは生成可能だった。

「月面を歩く宇宙飛行士の上に馬が乗った場面」を指示したところ、Claude Fable 5は漫画調で最も完成度の高い結果を示した。GPT-5.5は馬の形がやや崩れた一方、Grok 4.5はプロンプトの意図を比較的忠実に反映した。Claude Opus 4.8は場面自体は一致したものの、SVG内に属性の重複があり、レンダリングに問題が生じた。

コストと遅延時間の比較でも、Grok 4.5の強みが目立った。TryAIはコーディング、推論、要約の3種類のプロンプトを各モデルで3回ずつ実行し、出力を最大400トークンに制限して測定した。

その結果、Grok 4.5は最初のトークンを0.5秒未満で出力し、処理速度は毎秒約110トークンを記録した。他モデルのおよそ2倍の速さで、1回当たりの応答コストも最も低かった。

ただし、総処理時間の中央値では差は大きくなかった。Grok 4.5は応答が相対的に長く、回答当たりのトークン数も最も多かったためだ。測定値全体の5%では、応答時間が9秒を超えた。

GPT-5.5は回答が短く、最も機敏に動作した。Claude Opus 4.8は速度とコストのバランスが取れた中間的な位置付けとなり、Claude Fable 5は最も遅く、コストも最高だった。

今回の比較は、コーディング生成物の完成度だけでなく、応答速度やコスト構造もあわせて評価する必要があることを示した。Grok 4.5は最難関課題で弱みを見せたものの、処理速度とコスト競争力では優位性が確認された。

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