Perplexityは、Z.aiのオープンソースAIモデル「GLM 5.2」をベースに追加学習した新たなオーケストレータモデルを、研究プレビューとして公開した。Anthropicの「Claude Opus 4.8」に近い性能を、約3分の1のコストで実現したとしている。
Decryptが9日付で報じたところによると、このモデルはPerplexityのコンピュータ環境内の処理を統括し、必要な場合に限ってClaude Opus 4.8に処理を回す仕組みを採る。
Perplexityは、GLM 5.2を自社の「Computer」エージェント環境向けに追加学習した。現在は研究プレビューとして本番環境で提供しており、コストはClaude Opus 4.8の0.344倍水準ながら、最先端モデルに近い性能を発揮すると説明している。
特徴は、高コストなモデルを全リクエストに常時使わない構成にある。PerplexityはGLM 5.2にアドバイザー機能を組み込み、自社モデルで処理する作業と、より高性能な外部モデルに委ねる作業を切り分ける仕組みを導入した。大半の処理はGLM 5.2が担い、難度の高い一部の案件だけをClaude Opus 4.8に振り分ける。
コスト比較でも、この構成の効果を示した。Perplexityの社内効率指標では、アドバイザー機能を備えた追加学習モデルの運用コストは、ベースのGLM 5.2単体に比べて約2倍だった。一方、すべての処理をClaude Opus 4.8でこなす方式と比べると、大幅に低いとしている。
GLM 5.2は、Z.aiが6月にMITライセンスで公開した約7440億パラメータ規模のモデルだ。重みが公開されており、誰でもダウンロードして改変したり、商用の追加学習に利用したりできる。Perplexityはこれを活用し、自社用途に合わせてモデルを調整した。
今回の発表は、Perplexityにとって過去18カ月で2例目となる、中国発オープンソースモデルの追加学習事例でもある。これに先立ち、同社はDeepSeek R1をベースにした「R1-1776」も公開している。
新モデルは米国内のNVIDIA B200 GPU上で稼働しており、今後数週間以内に全体ベンチマークと研究論文を公開する予定だ。
今回の発表は、オープンソースモデルを低コストな基盤処理に据え、必要な場合にだけ高性能モデルへ振り分ける運用方針を鮮明にしたものといえる。Perplexityは、同様の追加学習を継続的に適用し、エージェントシステムのコスト効率を高める考えだ。