Trekは、スロットル対応のファットタイヤ電動自転車「Borego+」を北米市場に投入した。これまで主力としてきたプレミアム自転車やミッドドライブ式eバイクに加え、需要が拡大するスロットル付きファットタイヤモデルへ製品ラインアップを広げる。
電動モビリティメディアのElectrekが9日(現地時間)に報じたところによると、Borego+はペダルアシストと親指スロットルの両方に対応するクラス2の電動自転車。一部地域では、最高速度を引き上げたクラス3モデル「Borego+ S」もあわせて販売する。
アシスト上限は、Borego+が時速20マイル(約32km)、Borego+ Sが時速28マイル(約45km)。ただし、カリフォルニア州では規制のためクラス3モデルは取り扱わない。
今回の投入は、Trekの製品戦略の変化を示す動きでもある。従来は高性能なミッドドライブ式eバイクを中心に展開してきたが、今回は消費者直販(D2C)ブランドが存在感を示してきたスロットル付きファットタイヤeバイク市場にも本格参入した。
駆動系には750Wのリアハブモーターを採用し、最大トルクは90Nm。バッテリー容量は720Whで、取り外し可能な設計とした。航続距離は1回の充電で最大60マイル(約97km)。上部から着脱できるロック付き構造で、車体に装着したままでも、取り外した状態でも充電できる。
走破性と日常での使い勝手にも配慮した。4インチ幅のファットタイヤにより、砂地や未舗装路などでも接地性を確保し、タイヤは耐パンク仕様とした。80mmトラベルのサスペンションフォークとアップライトな乗車姿勢を組み合わせ、市街地から未舗装路まで快適性を高めている。
積載性能も強化した。最大積載量は440ポンド(約200kg)。MIK互換の高耐荷重リアキャリアに加え、アクセサリーマウント、フェンダー、スキッドプレート、ブレーキランプ、方向指示灯を標準装備し、通勤や買い物、レジャー用途まで幅広い利用を見込む。
ソフトウェア面では、Trekの「Central」アプリと連携する。デジタルロック、バッテリー状態の通知、走行モードのカスタマイズ、推定航続距離の確認に対応し、アプリ連携による利便性も高めた。
販売はTrekの正規販売店と自社オンラインストアで行う。価格は2499ドル。比較的手に取りやすい価格帯の製品を追加することで、ブランドへの信頼感や全米規模のサービス網を重視する層の取り込みを狙う。
北米のファットタイヤeバイク市場が拡大する中、Borego+の投入はTrekの市場戦略の転換を印象づける。大手グローバル自転車ブランドの参入によって、消費者の選択肢はさらに広がりそうだ。