ビットコイン現物ETFの動向を示すイメージ写真=Shutterstock

ビットコイン現物ETFへの資金流出はひとまず一服したが、回復基調はなお弱い。3営業日で5億ドル超の純流入を記録した後、再び純流出に転じており、機関投資家の需要回復にはなお慎重な見方が残っている。

Cointelegraphが9日(現地時間)に報じたところによると、ビットコイン現物ETFは直近3営業日で5億ドル超(約750億円)の純流入を記録した後、水曜日に8490万ドル(約127億円)の純流出となった。

今回の動きに先立ち、ビットコイン現物ETFでは6月17日以降、大幅な資金流出が続いていた。投資会社Farside Investorsの集計では、10営業日連続で純流出となり、この間の流出額は計27億ドル(約4050億円)に達した。

その後はいったん資金が戻り、売り圧力の緩和も意識されたが、わずか1日で再び純流出に転じたことで、回復の勢いには不安が残る格好となった。

SwissblockはX(旧Twitter)への投稿で、今回のETFフローについて「嵐は過ぎ去った。この弱気相場で最も強かったETFの売りの波は終わった」との見方を示した。

もっとも、同社は全面的に楽観しているわけではない。「ETFの積み上がりはプラスだが、力強さには欠ける」「機関投資家の確信はまだ完全には戻っていない」と指摘している。

市場では足元の焦点について、単なる資金流出入の方向よりも、需要の強さそのものを見極めることが重要だとの指摘も出ている。ビットコイン相場の本格反発を阻む要因として、全般的な需要の弱さが引き続き意識されているためだ。

オンチェーン分析プラットフォームCryptoQuantのアナリスト、IT Techは今週のリポートで、直近30日間の累積需要が1週間前のマイナス約50万BTCから、足元ではマイナス約7万5000BTCまで改善したと分析した。

一方で、現物市場とデリバティブ市場の乖離はなお残る。IT Techは、先物需要がマイナス29万5000BTCから小幅ながらプラス圏に戻った一方、現物需要は依然としてマイナス圏にとどまっていると説明した。

同氏は「足元の反発は主にデリバティブのトレーダーが主導しており、現物の買い手は依然として比較的慎重だ」と述べた。

こうした状況から、ETFの資金流出入が短期的に改善しても、市場全体の買い需要が本格的に回復したとみるのは時期尚早との見方が出ている。とりわけ現物ETFは、機関投資家のリスク選好を測る指標として受け止められてきた。

直近3営業日の純流入後に再び純流出が発生したことは、回復基調がなお不安定であることを示したといえる。

今回の動きは、ETF経由の売り圧力がピークを越えた可能性を示す一方、現物需要の回復が確認されるまでは、ビットコイン相場の反発継続を断定しにくいことも浮き彫りにした。市場参加者は今後、ETFへの資金流入が再び続くかどうかに加え、デリバティブ主導の反発が現物買いの拡大につながるかを見極める構えだ。

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