Cardano創業者のチャールズ・ホスキンソン氏は4日、競合プロジェクトであるRippleについて、事業執行力と持続力を高く評価した。業界内外の批判や規制リスクにさらされながらも、製品投入と機関投資家向け事業の拡大を続けてきた点を評価すべきだとの見方を示した。
ブロックチェーンメディアのDecryptによると、ホスキンソン氏はポッドキャスト「The Breakdown」に出演し、Rippleはこの10年以上、相場環境に左右されず事業を拡大してきたと語った。
同氏は、Rippleの強みとして、継続的な製品展開、大型提携、機関投資家向け事業の拡大を挙げた。具体例として、2024年1月に立ち上げた米ドル連動型ステーブルコイン「RLUSD」や、プライムブローカレッジ企業Hidden Roadの買収に言及した。
Rippleは今年、約12億5000万ドルでHidden Roadを買収したうえで、機関投資家向けサービス「Ripple Prime」の展開を進めている。ホスキンソン氏は、この動きを単なるサービス拡充ではなく、機関金融市場を見据えた長期戦略だと評価した。
伝統的な金融機関とのネットワークも、同氏が評価したポイントの1つだ。Rippleは長年にわたり、数百の銀行や金融機関との提携を広げており、その多くが越境送金や決済で同社のインフラを活用していると説明した。中でも「Ripple Payments」は、同社のグローバル決済事業を支える中核サービスだと位置付けた。
Rippleのブラッド・ガーリングハウス最高経営責任者(CEO)も、最近のCNBCのインタビューで、同社が世界で年間約16兆ドル規模の決済・清算業務を処理していると明らかにしている。
ホスキンソン氏は、プロジェクトが長期間にわたって市場で生き残るのは偶然ではないと強調した。強気相場と弱気相場の波に加え、規制環境の変化や投資家心理の悪化をくぐり抜けながら、12年以上事業を続けてきた事実そのものが、Rippleの実行力を物語っていると述べた。
同氏はこれまでもRippleに比較的友好的な姿勢を示してきた。米証券取引委員会(SEC)との訴訟でRippleが一部勝訴した点を前向きに評価したほか、XRPコミュニティやXRP Ledger(XRPL)のユニークノードリスト(UNL)の構造についても、合理的な設計だと語ったことがある。
今回の発言は、特定プロジェクトへの評価にとどまらず、暗号資産業界全体へのメッセージとも受け取れる。プロジェクトの価値は短期的な価格上昇ではなく、継続的な開発、製品投入、ユーザー獲得、パートナーシップ拡大によって生まれるとして、「批判を受けても構築を続けるべきだ」と強調した。
一方、Cardanoも足元では、ガバナンスを巡る論争や、一部エコシステムプロジェクトの終了、開発者離れといった課題を抱えている。ホスキンソン氏は、LeiosのテストネットやMidnight、ビットコインDeFi戦略を掲げ、Cardano史上最大規模のアップグレードを準備していると明らかにした。
今回の発言は、単なるRipple評価を超え、長期的な競争力を備えたブロックチェーンプロジェクトの条件を示すものともいえる。製品の継続投入、機関顧客の開拓、市場変化に応じた事業拡大を実行できるかどうかが、最終的にプロジェクトの生存を左右する――。ホスキンソン氏の発言は、そうした見方を改めて浮き彫りにした。