写真=Samsung ElectronicsのHBM4製品

Samsung Electronicsは7日、2026年4〜6月期の速報値を発表する。市場では営業利益予想に80兆〜92兆ウォン(約8兆8000億〜約10兆1200億円)の幅があり、DS部門の成果給引当金をどこまで織り込むかが見方を分けている。

足元では半導体株の値動きが荒く、速報値の水準が今後の株価の方向感を左右するとの見方も出ている。

証券各社の予想では、Hana Securitiesが売上高179兆ウォン(約19兆6900億円)、営業利益92兆ウォン(約10兆1200億円)と最も強気だ。Kiwoom Securitiesは89兆ウォン(約9兆7900億円)、Eugene Investment & Securitiesは83兆1000億ウォン(約9兆1410億円)、IM Securitiesは80兆ウォン(約8兆8000億円)を見込んでいる。

Hana Securitiesの予想では、営業利益は前年同期比1850%増となる。メモリー価格の急上昇が収益を押し上げる一方、各社予想の差は主に成果給引当金の前提の違いによるものだ。

IM Securitiesは、4〜6月期のメモリー部門の営業利益を79兆2000億ウォン(約8兆7120億円)と推計した。1〜3月期分と4〜6月期分の賞与関連引当金が一括で反映された結果とし、この引当金がなければ94兆9000億ウォン(約10兆4390億円)に達した可能性があるとしている。

Hana Securitiesは今回の予想で、4〜12月期のDS部門営業利益の約10%を成果給引当金として織り込んだと説明した。Kiwoom Securitiesも、引当金計上額が想定を上回るとみて、営業利益予想を従来の100兆ウォン(約11兆円)から89兆ウォン(約9兆7900億円)へ引き下げた。

一方、価格動向そのものは上振れ要因となっている。IM Securitiesのチャネルチェックによると、4〜6月期のDRAM平均販売価格(ASP)は40%以上、NANDのASPは60%台半ば上昇した。

Kiwoom Securitiesは、汎用DRAMとNANDの価格上昇率を前四半期比でそれぞれ58%、75%と推定した。Hana Securitiesは、サーバー向けやPC向けDRAMが底堅く推移する中、NVIDIAのAI CPUに搭載されるLPDDR需要が強く、価格上昇が想定を大きく上回ったと分析している。

高帯域幅メモリー(HBM)も単価改善に寄与している。Eugene Investment & Securitiesは、Samsung ElectronicsがHBM4を先行出荷し、良好な製品ミックスによってASPを押し上げたとみている。

また、主要データセンター顧客との長期供給契約(LTA)の交渉妥結が7〜9月期に集中しており、有利な価格条件で契約できる可能性があるとの見方も示した。これに対し、Kiwoom SecuritiesはファウンドリーとSystem LSIについて、先端プロセスの稼働率が改善しても、一時費用と8インチプロセスの低稼働が重荷となり、営業赤字が続くと予想した。

メモリー以外の事業は総じて弱含みとみられている。Eugene Investment & Securitiesは、MX/NW部門の営業利益が、メモリー価格上昇に伴うコスト負担を受けて前四半期比71%減の8000億ウォン(約880億円)にとどまると予想している。

市場の焦点は、成果給引当金という一過性要因をどう評価するかにある。速報値が市場予想を上回れば半導体株の追い風となる可能性がある半面、引当金の影響で期待に届かなければ、これまでの上昇局面で積み上がった利益確定売りが出やすくなるとの見方もある。

もっとも、Kiwoom Securitiesは、引当金の反映時期の差にすぎず、通期の業績見通しに大きな変化はないとして、株価への影響は限定的との見方を示している。

下期に向けた市場の期待はさらに強い。Kiwoom Securitiesは7〜9月期の営業利益を114兆ウォン(約12兆5400億円)と予想しており、市場コンセンサスの110兆ウォン(約12兆1000億円)をやや上回る水準となる。

Eugene Investment & Securitiesによると、7〜9月期は汎用DRAMとNANDのASPをいずれも前四半期比で20%以上引き上げる方向で交渉が進んでいる。IM Securitiesは、来年のDRAM業界の生産増加率が20%未満に低下する一方、ビッグテックのデータセンター投資は継続し、メモリー市況の好調は少なくとも2027年まで続くと見通している。

こうした見通しを踏まえ、IM Securitiesは2026年通期の営業利益予想を340兆ウォン(約37兆4000億円)から360兆ウォン(約39兆6000億円)へ引き上げた。Eugene Investment & Securitiesは、営業利益について2026年を361兆3000億ウォン(約39兆7430億円)、2027年を589兆4000億ウォン(約64兆8340億円)と見込む。

Hana Securitiesは、一般DRAM価格が前年下期比で約4倍に上昇している点を踏まえ、2027年のHBM価格交渉が業績予想の追加上方修正につながる可能性があると指摘した。

一方、Kiwoom Securitiesは、下期にはHBM4とeSSDのシェア拡大モメンタムに加え、中国メモリーメーカーのシェア上昇懸念も重なり、株価のボラティリティが高まる可能性があるとみている。目標株価は、Kiwoom Securitiesが43万ウォン(約4万7300円)、Hana Securitiesが48万ウォン(約5万2800円)、Eugene Investment & Securitiesが56万ウォン(約6万1600円)とした。

Eugene Investment & Securitiesは、足元の株価下落について「強気相場の中での調整」と位置付け、買い場との見方を示している。

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