Rippleの最高技術責任者(CTO)を務めたデビッド・シュワーツ氏が、XRPの低いネットワーク手数料を弱点とみなす見方に反論した。高い手数料が暗号資産エコシステムの健全性を示すとの主張について、「本当に奇妙だ」と退け、XRPの低コスト設計はむしろ強みだとの考えを示した。
ブロックチェーンメディアのU.Todayが7月4日(現地時間)に報じたところによると、今回の議論の発端は、Xに投稿された2024年のXRPに関する評価があらためて注目を集めたことにある。
その投稿はForbesの記事を踏まえ、RippleとXRPの初期ビジョンを振り返りながら、XRPが高速かつ低コストの決済手段を志向してきたと指摘した。一方で、XRPの市場価値がネットワーク手数料や活動規模に比べて大きく見えるとの問題提起も行っていた。
背景にあるのは、ネットワーク手数料を需要や活用度の指標とみなす見方だ。暗号資産ネットワークでは、利用者が多くの手数料を支払うほど需要が強く、エコシステムも活発だとする考え方で、これに照らすとXRPの低手数料設計は有用性の不足として受け止められかねない。
これに対し、シュワーツ氏はそうした前提そのものを否定した。高い手数料のネットワークほど有益で健全だとする発想はおかしいとし、XRPの低いネットワーク手数料は欠点ではなく、競争力として評価されるべきだと主張した。
今回のやり取りによって、XRPの実利用をどう評価するかという従来からの論点も再浮上した。問題提起した投稿自体はXRPを直接攻撃する内容ではなかったが、結果として、XRPが十分な効用と価値を生み出しているのかを問う議論につながった。
とりわけ、速度と低コストを重視したXRP本来の設計思想が、市場の一部では逆に弱点のように受け止められていることが、論争を広げた格好だ。Forbesの記事もまた、ネットワーク活動が多いほど手数料が高くなる傾向があるとの見方を補強する材料として受け止められた。
もっとも、シュワーツ氏はこうした論理を受け入れていない。手数料とネットワーク活動を有用性の尺度とみる立場に対し、低い取引コストそのものが決済ネットワークの競争力だという見方をあらためて打ち出した。
XRPを巡っては、何を価値判断の基準とするのかが引き続き争点となっている。ネットワーク手数料を需要の表れとみるのか、それとも低コスト設計を実用性の強みとみるのか。XRPの評価を巡る議論は、今後も続きそうだ。