Cardano創設者チャールズ・ホスキンソン氏のイメージ画像=Reve AI

Cardano創設者のチャールズ・ホスキンソン氏は、年内の導入を目指すアップグレード「Ouroboros Leios」によって、ネットワークの処理性能が最大60倍に高まり、XRP Ledger(XRPL)に近い水準に到達し得るとの見方を示した。

ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」が4日(現地時間)に報じた。ホスキンソン氏はポッドキャストでのインタビューで、LeiosがCardanoのスケーラビリティを巡る制約を大きく緩和するとの認識を示した。

同氏はデービッド・ゴクシュタイン氏との対談で、LeiosによってCardanoの処理能力を大幅に引き上げられると説明した。「Leiosはシステム内部のスループットを60倍にする」と述べ、1秒当たりの取引処理件数が大きく増える可能性があるとした。そのうえで、この水準に達すればCardanoはXRPLに近い性能を備えるとの見通しも示した。

発言のポイントは、Cardanoが取引処理性能を弱点としない段階に近づいている、という点にある。XRPLは高速な決済確定と高スループットを強みに、決済やクロスボーダー送金の分野で存在感を示してきた。通常は3〜5秒で取引が完了し、最大1500TPSに対応する。2026年3月には、ネットワーク活動が集中した局面で約650件の取引を処理し、120TPSを上回ったとされる。

Cardanoは今回のアップグレードで、性能向上とあわせてネットワーク設計の原則も維持する方針だ。ホスキンソン氏は、スループット拡大が分散性や安全性を犠牲にしたものではないと強調した。Cardanoは中核原則である分散化とセキュリティを損なわず、処理性能の向上を実現したと説明している。

これは、ブロックチェーン業界で長く課題とされてきた「スケーラビリティ・分散化・セキュリティ」の両立を巡る議論にも重なる。多くのネットワークが性能向上のために他の要素とのトレードオフを受け入れてきた一方、Cardanoはそうした制約が必ずしも避けられないものではないと示す構想だ。ホスキンソン氏は、Leiosによって幅広い普及に必要な速度を確保しつつ、エコシステムがこれまで掲げてきた原則を維持する考えを示した。

開発日程も具体化している。Ouroboros Leiosは6月23日、公開テストネットを正式に開始した。「Musashi Dojo」と名付けられたこのテストネットは、同プロトコルが実運用に近い環境で初めて稼働した事例となる。Cardanoは技術の安定性と性能を検証したうえで、年内のメインネット導入を計画している。

年内にメインネットへの適用が実現すれば、LeiosはCardanoにとって最も重要なスケーラビリティ強化の一つになる可能性がある。今後の焦点は、テストネットで示した処理性能の向上がメインネットでも維持されるか、そしてCardanoがホスキンソン氏の見立て通りXRPLに並ぶ水準を実装できるかに移る。

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