写真=2日、忠清南道牙山市で開かれた「忠清圏先端産業発展ビジョン国民報告会」であいさつするSamsung Electronics会長のイ・ジェヨン氏(聯合ニュース)

今週の韓国株式市場では、KOSPIが8000台を回復した後、その水準を維持できるかが最大の焦点となる。先週は半導体主力株への資金集中、レバレッジ資金の巻き戻し、米国で強まったAI投資の収益性を巡る議論が重なって相場が急落したが、週後半には持ち直した。

KOSPIは3日に急反発し、8000台を回復した。取引時間中には一時7300台まで下落し、投資家心理が大きく冷え込んだものの、半導体大型株を中心に押し目買いが入り、下げ幅を大きく縮めた。

もっとも、指数が短期間で急落と急反発を繰り返したことで、値動きの荒さに対する警戒感はなお残る。

足元の急落については、企業業績の急激な悪化というより、偏っていた需給が修正された影響が大きいとの見方が出ている。Samsung ElectronicsとSK hynixのKOSPIに占める比率が高まるなか、両銘柄に連動する個別株レバレッジETFやパッシブ資金が指数変動を増幅させた。

半導体主力株が揺れれば、KOSPI全体も大きく振れやすい地合いが強まっていると言えそうだ。

今週最大のイベントは、7日に予定されるSamsung Electronicsの第2四半期暫定業績の発表だ。市場は同社の業績を通じて、メモリー半導体市況の改善やAI需要の拡大が、実際に利益へ結び付いているかを見極める構えだ。

半導体株は期待先行で上昇してきただけに、小幅な下振れでも値動きが大きくなりやすい。半面、業績が市場予想に沿う、あるいは上回る内容となれば、急落局面で膨らんだ懸念を和らげる可能性がある。

SK hynixが進める米国預託証券(ADR)の上場も注目材料となる。SK hynixは足元の韓国半導体ラリーの中核を担っており、米市場で投資家層が広がれば、中長期の需給改善につながる可能性がある。

一方、短期的には期待の一部がすでに株価へ織り込まれているため、上場推進の過程で利益確定売りが出たり、値動きが一段と荒くなったりする可能性には注意が必要だ。

市場不安の背景には、AI投資の持続性を巡る議論がある。米巨大テック企業によるAIインフラ投資の拡大が、実際の収益につながるのかどうかへの疑問が強まっているためだ。

なかでも、Metaのコンピューティング賃貸を巡る話題は、AI向け設備投資が行き過ぎていたのではないかとの警戒感につながった。AI投資サイクルが減速すれば、半導体やハードウエアのバリューチェーン全体に重荷となり得る。

ただ、AIインフラ投資が止まったわけではなく、既存資源の効率化を進め、確保した資金を改めてインフラ増強に振り向ける局面だと見る向きもある。

SpaceX、Anthropic、Alphabetの契約事例にみられるように、AIや宇宙インフラ、データセンターへの投資が続けば、高性能メモリーや電力機器への需要は構造的に維持される可能性がある。

結局のところ、今週の株式市場は、こうした「疑念」を企業業績がどこまで払拭できるかが焦点となる。

Samsung Electronicsの暫定業績が半導体市況の回復を示し、SK hynixのADR上場が波乱なく進めば、KOSPIは8000台固めを試す展開も想定される。逆に、業績が期待に届かない、あるいはAI投資減速への懸念が強まるようなら、指数は再び下押し圧力を受ける可能性がある。

輸出関連指標と第2四半期決算シーズンも、相場の下値を支える材料になりそうだ。足元の輸出が堅調で伸び率も拡大していることを踏まえると、第2四半期業績は追い風となる公算が大きい。

すでに株価には景気や業績への懸念が相当程度織り込まれているため、実際の業績が想定ほど悪化しなければ、不透明感の後退とともに割安感が再び意識される可能性がある。

高金利環境への目配りも引き続き欠かせない。米利下げ期待が後退し、金融政策の不確実性が高まる局面では、期待先行の上昇は続きにくい。

利益予想の上方修正、高い利益成長率の維持、営業利益率の改善が確認できる企業を選別する姿勢が求められる。

7月相場全体を見ても、ボラティリティの高い展開が続く可能性が大きい。米国では6月の消費者物価指数(CPI)と個人消費支出(PCE)物価指数、7月の連邦公開市場委員会(FOMC)を控えている。

物価指標が市場予想を上回れば、利上げ懸念が再燃する可能性もある。7月は方向感そのものより、相場変動の大きさが問われる月になりそうだ。

ムン・ナムジュン氏(Daishin Securities)は「7月のグローバル株式市場は方向性ではなくボラティリティが重要だ」としたうえで、「雇用、物価、金融政策など確認すべき変数が山積しているだけに、慎重さが必要な局面だ」と述べた。

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